- 2021/09/22 掲載
午後3時のドルは109円半ば、FOMC前に短期筋が需給調整の買い
ドルは午後に109.56円付近まで上昇。朝方の安値は109.12円だった。
市場では「目立ったニュースもない中でドルがじわじわと買われているので、FOMCを控えた短期筋の持ち高調整とみていいだろう」(国内金融機関)との見方が聞かれた。
午前の取引では、中国の不動産開発大手、中国恒大集団の主要部門、恒大地産集団が22日、9月23日の社債利払いを行うと発表したとの報道で、ドルは109.48円付近まで上昇したが、「その後は、それ以降の利払いはどうなるのか、ドル建て債券への利払いはどうなるのかなど、現実的な疑問がわき出てきて、ドルはいったん109.34円付近まで押し戻された」(同上)という。
FOMCについて市場では「今回のFOMCではテーパリングに向けた地ならしが行われるとみているが、中国不動産開発大手の中国恒大集団の資金繰り悪化が世界経済に及ぼす影響にも配慮して、慎重な文言になるのではないか」(外為アナリスト)との声が出ていた。この場合はドル安のリスクがあるという。
逆に、中国恒大集団の資金繰り問題に全く配慮せず、淡々とテーパリングを実施するタカ派な姿勢が示されれば、ドルは上昇する余地があるという。
米連邦準備理事会(FRB)によると、9月15日時点のFRBの総資産(B/S)は過去最大の8.45兆ドルとなった。
FRBが昨年3月23日に無制限の量的緩和(QE)に乗り出し、米国債や住宅ローン担保証券(MBS)を必要なだけ買い取ると宣言した当時のB/S(5.25兆ドル)に比べ、約6割増となっている。
米国債保有残高は過去最大の5.39兆ドルと、無制限QE開始時の4.02兆ドルから大幅に増加している。MBSは2.51兆ドルと同1.28兆ドルから大幅に増加している。
日銀は21─22日に開いた金融政策決定会合で、現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和政策の継続を賛成多数で決定した。同時に気候変動対応を支援するための資金供給オペレーションの詳細も決めた。
為替市場はほとんど反応せず、無風通過だった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 109.51/53 1.1721/25 128.38/42
午前9時現在 109.14/16 1.1721/25 127.94/98
NY午後5時 109.21/24 1.1723/27 128.06/10
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