米新車販売、9月は前年比25％減へ　在庫不足で＝ＪＤパワー／ＬＭＣ

［２８日　ロイター］ - 自動車業界コンサルタントのＪＤパワーとＬＭＣオートモーティブは２８日、９月の米新車販売台数が前年同月比で約２５％減少するとの見通しを示した。消費支出は好調を維持しているものの、在庫の急減が響いているという。

９月の米新車販売台数（小売りベース）は８８万８９００台。前年同月は１１８万２７８８台だった。

ＪＤパワーは「消費者需要に見合うだけの車が単純にないことを示している」と指摘した。

自動車需要は引き続き極めて高く、９月も消費者の支出意欲は旺盛だが、メーカーは半導体不足とサプライチェーンの混乱で動きが取れなくなっている。こうした需給ギャップから自動車価格は記録的水準に上昇し、９月の平均取引価格は過去最高の４万２８０２ドルに達するとみられている。

さらにＪＤパワーは、中古車価格も６月後半から７月に冷え込んだ後、秋の到来とともに上昇が加速していると指摘した。

ＬＭＣオートモーティブは、混乱の深まりで自動車業界の回復が２０２２年中までずれ込む可能性があると警告した。

９月の新車販売台数（季節調整済み）は年換算で１２２０万台と２０２０年から４００万台減、１９年からは約８０万台減少するとみられている。

今後２週間には、ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）、テスラなどの大手メーカーが、月および四半期単位の納車状況を発表する。