- 2021/09/29 掲載
タイ中銀、予想通り11回連続で金利据え置き 今年の成長予測も維持
新型コロナウイルス感染予防策が緩和され、景気が回復していることが背景。据え置きは全会一致で決定した。
2022年の経済成長率予測は8月時点の3.7%から3.9%に引き上げた。
外国人観光客については今年が20万人、来年が600万人と見込んだ。
中銀は声明文で、経済見通しを巡る不透明感は引き続き大きいものの、「ワクチン接種の進展や想定よりも早い封じ込め措置の緩和が今後の景気下支えに寄与するだろう」とした。
昨年は新型コロナ流行の影響を緩和するため、3回の利下げを実施した。
ロイター調査では、エコノミスト23人中20人が据え置きを予想、3人が25ベーシスポイント(bp)の利下げを予想していた。
キャピタル・エコノミクスはリポートで「われわれは年内と見込んでいた利下げ予想を取り下げる。しかし、さえない経済状態は利上げがまだまだ先の話だということを意味している」とした。
中銀は、金融政策は引き続き緩和的になるとしたほか、景気回復を支援するため財政措置が早期に発動される必要があると指摘。「(金融政策)委員会は既に低い政策金利をさらに引き下げるよりも財政措置がより効果的だと評価した」と説明した。中銀は最近、政府の公的債務上限引き上げを支持すると表明している。
また、バーツ相場を注視すると表明。バーツは今年に入ってから対ドルで約11%値を下げており、アジア新興国通貨で最悪のパフォーマンスとなっている。
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