- 2021/10/01 掲載
川崎汽船、東京海洋大と海洋プラスチックごみの共同研究を開始
今回の共同研究では、航海中の船舶が、更なる海洋汚染に繋がる可能性を避ける為、特別な装置を取り付けることなく通常行なっている海水の取りこみと濾過の過程で、どの程度のプラスチック片を採取,回収することができるのか、その能力を評価します。まずは,当社の運航船にて航行中に海水取水ラインよりストレーナー(濾し網)でサンプルの採取を行い、そのサンプルから東京海洋大学がプラスチック片を収集し、その材質やサイズ等の分析を行うことで研究を進めていきます。
将来的には、外航船舶を活用した外洋におけるマイクロプラスチックの回収ならびに特定の海域におけるマイクロプラスチックの密度のモニタリングシステムの構築等、発展的な研究につなげていきます。
当社グループは、海運業を母体とする総合物流企業グループとして、「人々の豊かな暮らしに貢献する」という企業理念のもと、「青い海を明日へつなぐ」ことを使命として、環境負荷の低減に取り組んでいます。(注2)
(注1)海洋プラスチックごみ問題について
プラスチックごみは、世界各地で毎年約800万トンが陸上から海洋中に流出していると言われており、生態系を含めた海洋環境の悪化や海岸機能の低下、船舶航行の障害、漁業や観光への影響など、様々な問題を引き起こすとともに、魚介類を通しての人体への影響も懸念され、世界的な環境課題となっています。また、海洋プラスチックごみは95%以上が陸上由来のごみと言われており、陸上側ではプラスチックごみを出さない努力や法制化といった社会的な取り組みが進められています。しかしながら、大洋中を漂うこうした海洋プラスチックごみを、大きなエネルギーを費やすことなく回収する方法として確立されたものはまだありません。
(注2)「"K" LINE 環境ビジョン 2050 ~青い海を明日へつなぐ~」
海洋プラスチックゴミへの取り組みを2030年までのAction Planの一つとして掲げています。(https://www.kline.co.jp/ja/csr/environment/management/main/00/teaserItems1/0/linkList/0/link/KLINEEvisionjp2020v3.pdf)
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