- 2021/10/26 掲載
米テスラ、ハーツ受注で時価総額1兆ドル規模に接近
[25日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラは25日、米レンタカー大手ハーツから過去最大の注文を受けたのが追い風となり、時価総額が1兆ドルに近付いた。ハーツはテスラからEVを10万台購入する計画を発表した。
テスラの株価は一時、過去最高となる979.80ドルを付け、前週末から7.7%上昇した。「モデル3」が欧州の月間新車販売台数でEVとして初めて首位になったとの報道も株価を押し上げた。
ハーツのフィールズ暫定最高経営責任者(CEO)はロイターのインタビューに応じ、2022年末までに納入される今回の注文の中心はモデル3になると述べた。テスラ車は11月からハーツの店舗で借りられるようになる。
フィールズ氏は「これが当社の競争力の優位性をもたらすと強く確信している。私たちは、モビリティのリーダーになりたいと考えている。EVを顧客に体験してもらうことは絶対的な優先事項だ」とコメントした。
ハーツは世界で43万台から45万台の車両を保有しており、EVを生産する他の自動車メーカーとも協力していくとした。
ロイターの計算によると、テスラの時価総額が1兆ドル規模になるには、株価が995.75ドルを超える必要がある。時価総額が1兆ドル規模の企業には米アップル<AAPL.O>、米アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>、米マイクロソフト、米アルファベットなどがある。
テスラのセダンで、最も安価なモデル3の車両価格は約4万4000ドルから。今回の注文が全てモデル3の場合、約44億ドル相当となる。
ハーツによると、今回の受注によって全世界の保有車両に占めるEVの割合は20%超となる。
ハーツは、同社のネットワーク全体に数千台の充電器を設置。モデル3の利用者は、米国と欧州にある3000カ所のテスラの急速充電拠点を利用できる。
モルガン・スタンレーのアナリストは、テスラの目標株価を33%引き上げた。今後も販売台数を伸ばし、30年には800万台を超えると予想している。
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