- 2021/11/01 掲載
ラガルドECB総裁は「マダムインフレ」、独大衆紙が痛烈批判
同紙は2019年にも当時のドラギ総裁を批判。超金融緩和政策に懐疑的なドイツ人の間で、ECBへの反感が再び強まっている可能性がある。
ユーロ圏のインフレ率は13年ぶりの高水準に達しているが、ECBは28日、政策金利を据え置いた。
ビルト紙は、ラガルド総裁を「マダム・インフレーション」と呼び、ぜいたくなファッションが好きな高給取りだと紹介。一般世帯の苦境は気にしていないようだとし「年金、賃金、貯蓄を目減りさせている」と批判した。
ECB報道官はこの記事について、ラガルド総裁は28日の会見で、インフレが一般市民にとって「明らかな懸念要因」であることを認めているとロイターに指摘、ECBは「自己分析を重ねて」インフレが来年緩和するとの結論にたどり着いたとコメントした。
ラガルド総裁は、30日付の独誌シュピーゲルとのインタビューで、ドイツの一般世帯の苦しみに同情しており、食品価格が上昇していることは自分も認識していると発言。
「私自身も買い物をし、価格動向を注視している。ヨーグルト、パン、バターなど一部の日用品が値上がりしている」と述べた。
ドイツでは、ECBの政策を公の場で批判していたワイトマン連邦銀行(中央銀行)総裁が辞任したばかり。ワイトマン氏はインフレリスクに警鐘を鳴らしていた。
ユーロ圏の10月のインフレ率は4.1%。ドイツのインフレ率はさらに高く、年内に5%に迫ると予想されている。
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