- 2021/12/17 掲載
EU首脳会議、銀行同盟の完成時期示さず 計画策定を要請
銀行同盟は現在、ユーロ加盟19カ国を対象としているが、ユーロ非加盟のEU諸国も参加が可能で、ユーロ圏の銀行システムの安全性や危機への耐性を強化するのが狙い。
銀行同盟の柱となる単一の銀行監督メカニズムと破綻銀行処理メカニズムはすでに整っているが、未解決なのはもう一つの柱である単一の預金保証制度。この制度では10万ユーロ(11万3300ドル)まで顧客の預金が保護され、銀行危機時の取り付け騒ぎを防ぐことにつながる。
預金保証を巡ってはユーロ圏財務相(ユーログループ)の間でほとんど進展が見られておらず、EU首脳はこの日、ユーログループに対し、今すぐ完全な解決策を見つけるのではなく、制度創設に向けた計画を策定するよう要請した。
ドイツは制度を創設する前に、銀行破綻リスクを抑制する必要があるとが訴えている。これに対し、不良債権や国債など単一の発行体による債券へのエクスポージャーの削減が難しいイタリアなど南欧諸国は反対している。
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