- 2022/01/05 掲載
前場の日経平均は小幅続伸、バリュー株が支援 米ハイテク株安は重し
前日終値を挟んだ一進一退が続き、方向感を欠いた。
前日の米国市場では、米国債利回りが前の日に続いて上昇。ハイテク株比率の高いナスダック総合が1%超反落した。一方、金融株や工業株が好調で、ダウ工業株30種が連日の最高値更新となった。世界保健機関(WHO)幹部が、新型コロナウイルスのオミクロン株について他の変異株に比べ症状が軽度との一段の証拠が出てきているとの認識を示し、投資家心理を支えた。
東京市場で日経平均は、米ハイテク株安の流れを引き継いだ半導体製造装置関連株の下げが重しとなり、小安く始まった。一方、円安進行を追い風に自動車など輸出関連株がしっかりとなり、相場を支援。金利上昇を受けて銀行や保険といった金融株もしっかりとなった。
市場では「前日の大幅上昇の後でも底堅く、先高観は強い。トヨタ自動車のようにテーマ性があって割安な銘柄が見直されている」(三木証券の北澤淳商品部投資情報グループ次長)との見方が聞かれた。
トヨタは大幅続伸し、上場来高値を更新。昨年の米国販売台数がゼネラル・モーターズ(GM)を超え、年間で初めて首位になったことが好感された。ソニーグループも電気自動車(EV)の新会社を今春設立すると伝わり大幅高。一方、ファーストリテイリングや東京エレクトロン、エムスリーはさえなかった。
TOPIXは0.40%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆5981億5900万円だった。東証33業種では、保険業、鉱業、輸送用機器、非鉄金属など25業種が上昇した一方、精密機器、サービス業、医薬品など8業種が値下がりした。
東証1部の騰落数は、値上がりが961銘柄(43%)、値下がりが1136銘柄(51%)、変わらずが88銘柄(4%)だった。
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