- 2022/01/19 掲載
原材料高の価格転嫁、上下双方向のリスク=日銀展望リポート全文
日銀は17―18日に開催した金融政策決定会合で展望リポートを議論。2022年度の消費者物価指数(除く生鮮食品)の政策委員見通しの中央値を、前回の前年度比プラス0.9%からプラス1.1%に引き上げた。物価見通しのリスクバランスは「おおむね上下にバランスしている」とし、2014年10月以降の「下振れリスクの方が大きい」との記述から変更した。
19日に公表した展望リポートの全文では、新型コロナウイルス感染症の影響が和らいで人流が回復すれば「価格競争の再開が小売価格の上昇ペースを抑制することも予想される」と指摘。一方、昨年12月発表の日銀短観で企業の販売価格判断DIが記録的な水準に上昇するなど「このところ、物価上昇に対する企業のセンチメントは高まっている」とし、「値上げに対する消費者サイドの許容度などにも左右されるが、価格転嫁が想定以上に加速し、物価が上振れるリスクも意識しておく必要がある」との見解を示した。
(和田崇彦 編集:田中志保)
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