- 2022/01/26 掲載
仕入れ単価、6割超の企業上昇=半数が価格転嫁できず―帝国データ
帝国データバンクが26日に公表した2021年12月の「企業の価格転嫁の動向調査」によると、企業の64.2%が前年同月と比べ仕入れ単価が上昇したと回答した。ただ、そのうち半数以上で販売単価への転嫁ができていなかった。原材料価格の上昇に苦しむ企業の実態が示された格好だ。
仕入れ単価が上昇した企業の割合は、リーマン・ショックのあった08年9月以来の高水準。業種別では、石油元売りなど「鉄鋼・非鉄・鉱業製品卸売」が92.7%で最も高く、「化学品製造」の83.3%、「飲食店」の83.1%などが続いた。
一方、仕入れ単価が上昇しても販売単価を据え置いたり、逆に引き下げたりしたと回答した企業の割合は合計で54.2%に上った。特に、「飲食店」や「飲食料品・飼料製造」などでは、販売単価に転嫁した企業は3割程度にとどまった。
帝国データは「今後、川下の事業者へも価格転嫁による販売価格の上昇が広がっていくとみられる」と指摘。ただ、飲食料品関連では「消費者の理解が得づらく上昇のペースが鈍い」との見方を示した。
調査は昨年12月16日から今年1月5日まで実施し、1万769社から回答を得た。
【時事通信社】
関連コンテンツ
PR
PR
PR