- 2022/01/31 掲載
神東塗料、データ偽装の疑い=水道協会、試験の確認要請
東証1部上場の塗料メーカー、神東塗料は31日、製造した水道管用の合成樹脂塗料17製品で、水質への影響を調べる試験のデータを偽装するなどして不正に認証を取得した疑いがあると発表した。認証機関の日本水道協会は認証を取得している塗料メーカー13社に対し、改めて試験の実施状況などを確認し、報告するよう求めている。
神東塗料は1月12日、「ダクタイル鋳鉄管」と呼ばれる水道管用の塗料12製品について、安全性試験を規格とは異なる条件で行ったり、規格外の原料を使ったりしていた疑いがあると公表。31日には、製造を休止している5製品にも同様の疑いがあると発表した。協会によると、神東塗料は塗料の試験片を規定よりも高温で長時間乾燥させ、水で洗浄していた可能性がある。
同種の水道管は、国内の水道管の約54%を占める。協会は対象塗料の出荷を停止させるとともに、水道管メーカーにも使用製品の出荷自粛を要請。鋳鉄管で約6割のシェアを持つクボタが自治体への出荷を約10日間停止するなどし、関係者によると、全国で工事が一時中断される事態となったという。
【時事通信社】
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