- 2022/02/11 掲載
OPEC、22年世界原油需要拡大を予測 パンデミックから回復で
世界経済が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)から力強く回復することで22年の世界の原油需要はさらに急拡大し、既に約7年ぶりの高値となっている原油相場を下支えする可能性があるとの見方を示した。
石油供給のひっ迫でエネルギー市場が活況を呈する中で、1月の原油増産量がOPECの加盟国との協定に基づく増産量を下回ったことも示された。
OPECは22年の需要見通しに関して「国内総生産(GDP)が既にパンデミック前の水準に達し、強い経済回復が継続してみられることから、予想より上振れする可能性がある」と説明。22年の需要に関する別のコメントで「世界経済の大部分がより力強く成長すると予想されるため、世界の原油需要の短期的な見通しは確実に明るい方向にある」と指摘した。
世界の原油消費量はほぼ先月予想の通り、第3・四半期に日量1億バレルを突破する見込み。OPECによると、年間ベースで世界の原油消費量が最後に日量1億バレルを超えたのは19年だった。
OPECは新型コロナのオミクロン変異株の影響は穏やかであるとの見解を早くから示し、それ以前の感染の波のような経済的な悪影響はこれまでないとしている。
報告書の発表後、北海ブレント原油先物は上昇し、1バレル=92ドルを超えた。今月7日には94ドルと、14年10月以来の高水準を付けていた。
報告書によると、1月のOPEC生産量は日量2798万バレルで、日量6万4000バレル増にとどまった。OPEC加盟13カ国のうち、ベネズエラやリビア、イラクなど7カ国で生産量が減った。
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