- 2022/02/15 掲載
米地区連銀総裁、利上げ積極度に温度差 2月指標の重要性高まる
米セントルイス地区連銀のブラード総裁は14日、昨年10月から今年1月にかけて4カ月連続でインフレ指標が力強かったことで、一段と速いペースでの利上げが正当化されるとし、7月1日までに100ベーシスポイント(bp)の利上げが実施されるとの見方を改めて表明した。
ブラード氏は10日にも同様の見解を表明。自身のタカ派姿勢を「劇的に」強めていた。
7月1日までに開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)は3回。ブラード氏の考えに基づくと、3回のうち少なくとも1回は50bpの利上げが実施されることになる。
一方、他の幹部は50bpの利上げには積極的ではなく、問題を引き起こす可能性があるとの懸念を表明する向きもある。
リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は14日、シリウスXMラジオのインタビューで、FRBによる金利正常化の動きは「時宜を得ている」との考えを示したが、その具体的な内容は、今後インフレ率がどのように推移するかにかかっていると述べるにとどめた。
米カンザスシティー連銀のジョージ総裁は、14日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで、金融政策を引き締めるための「システマティックな」計画を望んでいるが、次回FOMCで50bpの大幅利上げに踏み切る必要があるかは確信が持てないと表明。「常に段階的に進めることが望ましい」との見解を示した。
米サンフランシスコ地区連銀のデーリー総裁も13日、CBSテレビの「フェース・ザ・ネーション」に出演し「過去のFRBの政策を踏まえると、突発的かつ踏み込んだ行動は、われわれが達成しようとする成長と物価安定を動揺させる恐れがあることが分かる」と表明。FRBが利上げを50bp幅で開始することに否定的な考えを示した。
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