- 2022/03/25 掲載
米金融政策、後手に回る 大手金融機関が相次いで表明
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)に近い筋によると、ダイモン氏は、今回の利上げ局面で12─15回の利上げを予想していると発言。利上げ幅は累計300─375ベーシスポイント(bp)になる。同氏は1月の決算会見では6─7回の利上げを予想していた。
ナットウエストのアナリストは24日のリポートで「FRBは事実上後手に回っていることを認めている」とし、投資家の間で「FRBが景気後退を近く誘発するとの懸念が強まるだろう」との見方を示した。
ゴールドマン・サックスは24日、物価上昇の広範化・長期化とFRBのタカ派姿勢強化を理由に、今年の米国債利回りの予想を引き上げたことを明らかにした。
金融市場は、FRBが2023年2月までに政策金利を現在の0.25─0.50%から2.4%に引き上げると予想。5月の50bp利上げの確率は76.8%となっている。
ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラックCEOは、FRBの先週の利上げ後、CNBCとのインタビューで、賃金上昇の指標や2年債利回りの上昇と政策金利を比較し、「かなり後手に回っている」と発言した。
ドイツ銀行は今週のリポートで、FRBが当面、毎回の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを実施する可能性があり、目先は50bpの利上げの可能性が高いと指摘。「FRBは後手に待っており、インフレを制御するため、迅速かつ大幅に利上げする必要がある」と述べた。
キャピタル・グループ・カンパニーズも先週のリポートで「インフレは高止まりするだろう」とし、金融政策が後手に回っていると指摘した。
ブラックロックのラリー・フィンクCEO兼会長は「中央銀行は高インフレと共生するのか、インフレを直ちに抑制するため、低成長・低雇用と共生するのかを選ばなけれならない」と述べた。
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