- 2022/04/25 掲載
急な飛び出し、次々回避=20年代後半に実用化―日産の自動運転
日産自動車は25日、交通事故を回避するための新たな自動運転技術を発表した。前方の車のはみ出しや歩行者の飛び出しといった突然の不規則な動きが相次いでも、センサーが瞬時に反応。現在の自動運転技術では防ぎきれないシーンで、路線変更をしたり急ブレーキが作動したりする。2020年代後半の実用化を目指す。
走行中、(1)前方に突然、車両がはみ出してきたので急きょ車線変更(2)その直後に歩行者が前に飛び出してきたので急ブレーキ―。新技術では、そういった連続する突発事態に対し自動で制御できる。現在の自動運転技術では、一つ一つの危険は回避できても、続いた場合は対応できないという。
日産は「LiDAR(ライダー)」と呼ばれる自動運転に欠かせないセンサーの性能を大幅に向上。これにより、周囲にある物体の形状や距離感、動きを正確かつ瞬時に把握できるようになった。同社の浅見孝雄専務執行役員は「世の中で起こり得る複雑な状況で、緊急回避操作の自動化を可能とした」と説明する。
実用化に向けては、大幅な費用削減に加え、天候などに左右されず作動するようにする必要がある。日産は今後、技術開発を加速し、20年代半ば以降に新型車に搭載。30年にほぼ全ての車種に導入することを目指す。
【時事通信社】 〔写真説明〕日産自動車の新たな自動運転技術を搭載した試作車(左)。前方に車両がはみ出してきたので急きょ車線を変更(写真上)。その直後に歩行者が飛び出し、急ブレーキが作動(写真下)=18日午後、神奈川県横須賀市の同社テストコース
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