- 2022/05/26 掲載
企業向けサービス価格、4月は前年比1.7%上昇 国際運輸が値上がり=日銀
[東京 26日 ロイター] - 日銀が26日に公表した4月の企業向けサービス価格指数は前年比1.7%上昇し、14カ月連続の上昇となった。燃料油価格上昇やウクライナ情勢の影響などで国際運輸価格が値上がりし、プラス幅は前月(1.3%上昇)から拡大した。
前年比は2020年2月(2.1%上昇)以来の上げ幅。
最も押し上げに寄与した「運輸・郵便」では「外航貨物輸送」が前年比50.1%上昇。外航タンカーは燃油価格上昇のほか、ロシア産原油の代替調達のため他国からの輸送需要が増加したことなども影響している。「国際航空貨物輸送」は同64.3%上昇。ウクライナ情勢の影響による減便で供給量が減少したことに加え、迂回(うかい)ルート利用に伴う燃料使用料の増加なども影響した。
「諸サービス」では、「土木建築サービス」が人件費の上昇を反映して値上がり。「宿泊サービス」も復調基調にある。このほか「広告」、「リース・レンタル」、「金融・保険」、「不動産」なども押し上げ要因となった。
公表している146品目のうち、前年比で上昇したのは91品目、下落したのは21品目だった。
日銀の担当者は、今後、国内の行動制限の緩和や海外からのビジネス客・観光客の受け入れ増加がサービス需要に与える影響に注目していると説明。一方、ウクライナ情勢や中国における新型コロナウイルスの感染状況が運輸需要に与える影響など「先行き不透明感が強い状況に変わりはない」と述べた。
前月比では横ばいだった。
(杉山健太郎)
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