- 2022/06/06 掲載
取締役の意見対立、異例の明記=東芝、総会招集通知で公表
東芝は6日、取締役13人の選任を諮る28日の定時株主総会の招集通知を公表した。この中で、新たに「物言う株主」の幹部2人を社外取締役の増員候補としたことについて、元判事の綿引万里子社外取締役が反対していることを明記した。これから株主に承認を求める候補者をめぐり、取締役の意見が対立したことを知らせるのは異例。株主の判断が焦点となる。
招集通知とは別に東芝は6日、監査報告書も公表した。今年3月の臨時株主総会直前にレイモンド・ゼイジ社外取締役がインターネット交流サイト(SNS)で取締役会決議と異なる意見を表明したことに関し、監査委員会の委員長を務める橋本勝則社外取締役と同委員の綿引氏の補足意見を記載。両氏は「株主の取締役会に対する信頼を損ねた」と批判した。
招集通知では、取締役13人の選任議案の提案理由の中で、欄外に「(注)」の形で「綿引取締役は、今井英次郎氏およびナビール・バンジー氏を候補者とすることについて反対している」と記載した。2人は東芝の大株主である別々の米投資ファンドで幹部を務め、両社の推薦を受けて取締役候補となっている。
東芝は2人から「特定の株主ではなく、当社のために取締役としての職務を遂行する旨の意思表明を受けている」と説明している。
【時事通信社】 〔写真説明〕東芝本社に掲げられた「TOSHIBA」のロゴマーク=東京都港区
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