- 2022/06/17 掲載
午前の日経平均は急反落、景気減速懸念で 日銀会合後に先物戻す
16日の米国株式市場は急落し、ダウ工業株30種が終値で3万ドルを割り込んだ。米連邦準備理事会(FRB)の27年ぶり大幅利上げに続き世界の主要中央銀行がインフレ対応に利上げを進める中、リセッション(景気後退)懸念が台頭している。
スイス国立銀行(中央銀行)とイングランド銀行(英中央銀行)も利上げを決定したが、スイスについては利上げを予想する声がなかっただけに、サプライズ感が強く、前日の夕方に日経平均先物が急落。米株下落も重なり日本株は朝方から全面安商状となった。
国内についても、きょうの日銀政策決定会合において、政策変更の可能性がゼロではないとの指摘もあった。世界的な景気減速が懸念されており、外為市場でドル安/円高に振れたことも手伝い、輸出関連株を中心に売りが広がった。
もっとも、売りが一巡した後は、日銀会合の結果を見極めたいとの見方から、安値圏でのもみあいに終始。前引けにかけて見送りムードが強まった。
東海東京調査センター・シニアストラテジストの中村貴司氏は、これから行われる総裁会見で「黒田総裁の発言内容が微細にわたってチェックされるとみられ、それによってマーケットは激変する可能性もある」と語っていた。
TOPIXは2.03%安で午前の取引を終了し、後場は日銀によるETF購入の思惑が高まりそうだ。東証プライム市場の売買代金は1兆6071億6200万円。東証33業種では、繊維業、食品業を除く31業種が値下がりしている。個別では、トヨタ自動車など主力の輸出関連株が軟調。東京エレクトロンなど半導体関連株もさえない。半面、京王電鉄など電鉄株に上昇する銘柄が目立つ。
プライム市場の騰落数は、値上がり216銘柄(11%)に対し、値下がりが1572銘柄(85%)、変わらずが50銘柄(2%)だった。
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