- 2022/07/04 掲載
KDDI株、一時4%弱下落 長時間の通信障害を嫌気
「障害が長く続き、短期的にはセンチメントに悪い影響を与えた。ここ2年ほど低調だった携帯電話事業が盛り返しつつあったタイミングで、顧客離れが進む可能性が危惧される」と、投資調査会社レデックス・リサーチのアナリスト、カーク・ブードリー氏は指摘する。
KDDI株は売り気配で始まり、前営業日比2.5%安の4202円で寄り付いた。一時同3.9%安の4145円まで下げ幅を広げた。
KDDIによると、3日夕に復旧作業を終えたものの、4日午前9時現在で音声通話はつながりにくい状態が続いている。データ通信はおおむね回復したという。
通信障害は2日午前1時35分ごろ発生。音声通信の交換機に処理能力を超えるデータが集中し、auのほか、同じ回線を使うUQモバイルやpovo(ポヴォ)などの携帯電話サービス、宅配の情報システム、気象データの取得などが影響を受けた。
KDDIの高橋誠社長は3日午前に会見し、最大3915万回線に影響が出たとして陳謝した。通信行政を監督する立場の金子恭之総務相も会見し、「電気通信事業法上の重大な事故に該当する」と語った。2日は終日復旧しなかったことから、総務省は深夜に幹部をKDDIへ派遣した。
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