［ロンドン　２３日　ロイター］ - 英産業連盟（ＣＢＩ）が２３日発表した産業動向調査によると、６─８月の英製造業生産の伸びは、２０２１年２月までの３カ月間以来初めてマイナスとなった。新型コロナウイルス規制終了以降で最悪の数字で、製造業部門の鈍化が改めて示された。

ＣＢＩによると、８月までの３カ月間の製造業生産指数はマイナス７と、７月までのプラス６から低下。製造業受注指数はマイナス７と、前回のプラス８から低下した。昨年４月以来の低水準となったほか、ロイターのエコノミスト調査による予想中央値のプラス３も大きく下回った。

ＣＢＩのエコノミスト、アルペシュ・パレジャ氏は「将来の成長期待が弱まっており、特にエネルギー価格に対して脆弱な企業や消費者を支援するなど、短期・中期的な信頼感の底上げにつながる措置が必要になる」と述べた。

イングランド銀行（英中央銀行）は、エネルギー価格上昇で家計の可処分所得が目減りし、企業コストが押し上げられることから、英国は年内に景気後退（リセッション）に突入する公算が大きいと警告している。

四半期ごとのインフレ期待は８月にプラス５７と、前回のプラス４８から上昇。ただ今年に入り記録された歴史的水準は下回っている。