「デジタルドル」検証組織発足へ＝世界で主導権、中国に対抗―バイデン政権

【ワシントン時事】バイデン米政権は１６日、中央銀行がデジタル通貨「デジタルドル」を発行する可能性について検証する省庁間組織の発足を盛り込んだ報告書を発表した。先行する中国の「デジタル人民元」を念頭に、基軸通貨ドルの信認をデジタル版でも守り抜く狙いがあるとみられる。

世界のデジタル資産の時価総額は昨年１１月に３兆ドル（約４３０兆円）に達した。ホワイトハウスは声明で、デジタルドルが発行されれば「世界の金融システムにおける米国のリーダーシップを強化する可能性がある」と強調した。

バイデン大統領は３月、デジタル資産戦略に関する大統領令に署名し、デジタルドルの研究・開発を加速させるよう指示。これを踏まえ、財務省などが利点と課題を分析した報告書をまとめた。

【時事通信社】