- 2022/10/26 掲載
米住宅価格、8月は前月比0.9%下落= ケース・シラー
S&Pコアロジック・ケース・シラーの全国住宅価格指数(季節調整済み)は8月に前月比0.9%下落した。7月は0.5%下げ、2018年終盤以来の下落となっていた。8月の前年同月比は13.0%上がり、伸び率は7月の15.6%から鈍化し、2021年2月以降で最小となった。
S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズのマネージングディレクター、クレイグ・ラザラ氏は発表文で「米連邦準備理事会(FRB)が金利を上昇させると住宅ローンはより高くなり、住宅はより入手しにくくなる」とし、「マクロ経済の厳しい環境が続く見通しのため、住宅価格は減速を続けるだろう」との見方を示した。
米連邦住宅金融局(FHFA)の発表も住宅価格上昇の緩和を示した。8月の住宅価格指数は前年同月比で11.9%上昇と、伸び率は7月の13.9%から縮小し、20年12月以降で最小となった。8月の前月比は0.7%下落。前月比が連続で下落したのは11年3月以来となる。
先週発表されたデータによると、9月の米中古住宅販売戸数の前月比は8カ月連続で減った。
米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)によると、期間30年の住宅ローン固定金利は先週に6.94%と20年ぶりの高水準となった。前週の6.92%から上昇した。
オックスフォード・エコノミクス(ニューヨーク)の主席エコノミスト、ナンシー・バンデン・ホーテン氏は「住宅価格上昇率は年内に鈍化し、年末には1桁台に、23年第2・四半期にはゼロになる」と予想。「値ごろ感の低下で多くの購入者が二の足を踏み、住宅販売が減少しているため、価格は調整せざるを得ないだろうが、在庫は依然として少なく、それが住宅価格の底上げにつながる」とした。
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