• 2022/11/10 掲載

暗号資産に「信頼の危機」、バイナンス同業買収撤回の影響広範囲に

ロイター

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[香港/シンガポール 10日 ロイター] - 世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスによる同業FTXトレーディングの部門買収が一晩で白紙となり、暗号資産市場は動揺が続く。

渦中のFTXのトークンFTTは今週90%下落、ビットコインはオーバーナイトで2020年終盤以来初めて1万6000ドルを割り込んだ。

バイナンスは9日、FTXのデューデリジェンス(資産査定)結果などを踏まえ、拘束力のない買収合意を撤回すると表明した。

同業OKXの金融市場担当幹部は「(米企業家)イーロン・マスク氏でさえ、数時間の交渉で70億ドルの負債を抱える取引には応じないだろう」と述べた。

前日の米株市場は大幅安。影響は暗号資産市場以外に波及する兆しが出ている。

「主要取引所の経営危機は別次元の話」と言うのは分散型金融会社トランチェスのダニー・チョン最高経営責任者(CEO)。ステーブルコイン、テラUSDの崩壊や暗号資産ヘッジファンドのスリー・アローズ・キャピタルの破綻よりも影響は広範囲に及ぶ可能性があると述べた。

関係筋によると、米証券規制当局は、FTXの顧客資金の扱いや暗号資産貸出事業を調査している。

ブルームバーグは、この騒動を米国司法省も注目していると報じた。

FTXへの投資を減損処理する動きも出ている。ベンチャーキャピタルファンドのセコイア・キャピタルは9日、1億5000万ドルのエクスポージャーの評価を「ゼロ」にした。

暗号資産投資家は、おおむね長期的には強気姿勢を維持しているが、目先は一段の下落もあると身構えている。

JPモルガンのアナリストは顧客向けメモで「この新たな局面で問題となるのは、低資本・高レバレッジの企業を救済できるバランスシートの強固な企業が減少していることだ」とし、FTXと関連会社アラメダ・リサーチの財務に関する高評価がわずか数カ月で疑問視される状況となった今は「信頼の危機」だと指摘した。

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