静岡産業大学 教授 岩本 武範
1975年生まれ、静岡市出身。マーケター、データサイエンティスト、行動分析の実務家として20年以上にわたり、「人はなぜ選び、なぜ動くのか」を探究。延べ3000億件を超える行動データと1000人超のグループインタビューを通して、人間の行動パターンと変容の兆しを読み解いてきた。工学博士(京都大学)。現在は大学で教鞭をとるかたわら、教育・都市政策・まちづくりの現場と連携し、「人の幸せ」や「地域の魅力」の見える化を進めている。自治体と協働してウェルビーイング指標の開発や地域データの活用にも取り組み、マーケティング教育やキャリア形成の支援にも力を入れている。近年は、行動と幸福感の関係性を「ASOBI(心の余裕)」という独自概念でとらえ直し、「Slack Field=動ける余裕のある心と環境」という視点から、人が自然に力を発揮できる条件を明らかにしようとしている。無理なく話せる、決断できる、前を向ける──その裏には、いつも「余裕」がある。そうした空間や状態を科学的に設計・支援する方法を探るため、国内外で実践と研究を続けている。