記事 イノベーション 「こんなの使えない」と文句を言った医師がファンに ボーンサプレッション開発秘話 2021/12/21 日本では高齢化に伴って、肺疾患の死亡率が高くなっていることから、その早期発見や早期治療が重要になっている。いま肺検査は、大掛かりな設備が不要な「胸部X線撮影」が最もポピュラーだが、そのX線画像には骨や血管、心臓などの部位が重なって写るため、正確な診断が難しいことが課題となっている。そこでコンピューター上で独自の画像処理を行うことで、肋骨と鎖骨の画像信号を減弱させ、肺野内の視認性を高める「ボーンサプレッション」(Bone Suppression)という処理技術が開発された。コニカミノルタ ヘルスケア事業本部の米山 努氏に、この画期的なイメージング処理技術の開発経緯と市場開拓について話を聞いた。
記事 AI・人工知能・機械学習 急躍進「SHEIN」の影で勢力伸ばす“AI企業”の正体、中国アパレルがもっと爆速になる理由 2021/12/13 中国のアパレル業界でAI導入が急速に進んでいる。この流れ作り出したのは、コロナ禍で単独急成長を遂げた「SHEIN」(シーイン)だ。テクノロジーを積極的に導入し、製品企画から販売までをわずか3日で実現する同社の成功を目の当たりにして、縮小傾向にあった業界内も熱を取り戻しつつある。だが、業界の中心にいるのはSHEINだけじゃない。知衣科技が提供する、画像解析でデザインをアシストするSaaS「知衣」(ジーイー)を導入する企業が2000社を超えた。近い将来、中国アパレルのスタンダードにもなり得る「AIアシストデザイン」の全容とは?
記事 中国ビジネス 噂の「中国製50万円EV」の秘密を徹底解剖、あの価格で販売できる“4つの理由” 2021/12/02 中国の有名自動車メーカー、上汽通用五菱(ウーリン)が発売した約50万円の小型電気自動車「宏光MINI EV(ホングワンミニ EV)」の快進撃が止まらない。2020年7月の発売以来、新エネルギー車月間販売台数1位の連続記録を更新し続け、中国のEVシフトの台風の目となっている。同社はなぜ、この価格でEVを販売できるのだろうか。10年以上前であれば、中国企業の低価格商品の理由に対しては「安い労働力の活用」と答えておけばだいたい正解だったが、現状は異なる。日本でも注目される宏光MINI EVが、50万円で販売できる4つの理由を解説しよう。
記事 新製品開発 マクドナルドのプロダクトマネジメント論、なぜ「No」と言えない開発責任者はダメか? 2021/11/29 反響のある商品を生み出すには、プロダクトマネージャー(PM)による「プロダクトマネジメント」が不可欠だ。商品開発を率いるPMには、日々「こんな機能を追加してくれ」や「見た目をもう少し若者向けにしたら良いのではないか」など、関係者からさまざまな要望が飛んでくる。しかし、安易にすべてを受け入れてしまうと商品の価値毀損にもつながってしまうため、こうした要望を「断る」コミュニケーション能力が重要になるのだ。ここでは、日本マクドナルドの公式アプリのPMを務める飯沼亜紀氏が、自身の経験を踏まえて効果的に「No」を伝える技術を語った。
記事 イノベーション なぜコニカミノルタの「IQ-501」は大ヒットした? 顧客がこぞって“宣伝”した理由 2021/11/25 デジタルメディアの台頭により、斜陽産業のイメージがある印刷産業。しかしグローバルでは、パッケージだけで約50兆円、商業印刷でも30兆円超の巨大市場だ。ただし複雑な生産工程、少数生産やデリバリー時のコスト高など、過去の生産方式による制約条件が残る状況が足かせになっているのも事実だ。生産工程を合理化し、デジタル印刷の価値を最大化するにはどうしたらよいのだろうか? 印刷工程における前準備の各種調整と後工程の検査をスキルレスで効率化した、目からウロコの画像最適化装置(インテリジェントクオリティオプティマイザー)「IQ-501」にスポットを当て、その企画・開発を担当したコニカミノルタの関係者3名に話を伺った。
記事 新製品開発 サントリー食品の「商品開発の哲学」、ペルソナ設定より大事な「遊び心」とは? 2021/11/16 日々、企業の商品開発担当者は、消費者に“刺さる”プロダクトを生み出すため、顧客ニーズや関連商品の販売実績などからペルソナを設定したり、手にとりたくなるようなデザインを考えたりと、あらゆる取り組みをしている。そうしたプロダクトづくりにおいて、社内初のデジタルプロダクトの「SUNTORY+(サントリープラス)」で大きな成功を収めた、サントリー食品の商品開発の哲学に迫る。
記事 イノベーション 竹中工務店 研究開発の裏側、「研究者らしくない感性」こそ“耐久性10倍”実現のカギ 2021/08/27 地上40階、196mの超高層ビル「JPタワー名古屋」といえば、いまや名古屋のランドマークとして知られた存在だ。2015年11月に竣工してから6年が経つが、日本建設業連合会より、優秀な国内の建築物に与えられるBCS(Building Contractors Society)賞に輝き、その評価もお墨付きだ。実は、このタワーには、地震大国・日本の高層建築の課題を解決する制振機能が組み込まれている。既存鋼材より疲労耐久性を約10倍に高めた世界最高峰の制振ダンパーを、竹中工務店と物質・材料研究機構と淡路マテリアが共同開発したものだ。8年にわたる歳月をかけて、この画期的な制振ダンパーを開発した竹中工務店 技術研究所の櫛部 淳道氏に開発秘話を聞いた。
記事 イノベーション 売上低迷で「なくなるかも」からの発想転換、キリン『生茶デカフェ』開発秘話 2021/07/02 妊産婦や子供が安心して飲める「カフェインゼロの緑茶」は、これまで世の中にあるようで実はなかった。というのも、お茶のおいしさを損なわず、カフェインを取り除く技術がなかったからだ。そうした中、キリンはカフェインを吸着する物質によって、緑茶の抽出液から選択的にカフェインを取り除く技術を独自に開発。世界初となるカフェインゼロ緑茶飲料を『生茶』ブランドから誕生させた。緑茶からカフェインを取り除く新機軸を打ち出した、キリンビバレッジ 商品開発研究所 副所長 塩野 貴史氏にその開発の裏側を聞いた。
記事 新製品開発 ハプティクス(haptics)とは? PS5やiPhoneにも使われている技術のカラクリ 2021/06/18 ハプティクス(haptics)と呼ばれる技術を知っているでしょうか。これは、ゲームのコントローラーのように、利用者に振動を与え「実際にモノに触れているような感触」をフィードバックする技術です。現在は、コロナ過において人々が“触る”ことに対して敏感になっている中、ハプティクスの派生技術である「空中ハプティクス(超音波ハプティクス)」にも注目が集まっています。この技術を使えば、空中に感触のある立体(たとえば、スイッチやボタン)を作りだせるため、接触をなるべく減らしたいコロナ禍の課題を解決する技術となるかもしれません。ここでは、ハプティクス技術がどのような仕組みなのか、どのように活用されているかを解説します。
記事 製造業IT 製造業のデータ分析で考える、「SIerの価値」とは? 2021/06/03 SIerがPoCの先にシステム構築案件を期待すると、お客さまの感覚とズレてくる恐れがあることを前回述べました。SIerにとって、お客さまの社内に蓄積された過去データの分析がシステム構築の仕事につながりにくい状況はありつつも、データ分析に取り組むことには意味があります。データの活用・価値化に向けて各産業が取り組んでいる中、SIerも在り方を変えながら、新たな顧客貢献のスタイル、ひいては市場での存在意義を見い出していかねばなりません。
記事 製造業IT 「OSSが当たり前」の時代、推進団体は何をすべきか? OBCI解散で見えた「今後の役割」 2021/06/01 OSS(オープンソースソフトウェア)の開発、導入、そしてビジネスでの活用においては、さまざまなコミュニティや非営利団体が活動しています。3月5日~6日にオンラインで開催された「Open Source Conference 2021 Online/Spring」において、OSS推進団体の1つであるオープンソースビジネス推進協議会(OBCI)が解散を発表し、13年間の幕を閉じることになりました。今回は、これに関連して開催された4つのOSS推進団体の代表者による座談会の様子をレポートするとともに、OSS推進団体の存在意義や今後の在り方を考えてみます。
記事 イノベーション 大日本印刷(DNP)の意外な世界No.1とは? 今だから言える「痛恨のM&A失敗」 2021/03/18 液晶テレビなどの最前面に組み込まれる偏光板。その表面には、画面の傷つきを防止したり、照明や外光の映り込み、眩しさを抑える「機能性フィルム」が必須だ。そんな縁の下の力持ちと言える製品で世界No.1のシェアを誇る企業がある。日本の印刷業界を代表する大日本印刷(以下、DNP)だ。同社は、印刷のコアとなるコーティング技術をベースに、フラットパネルディスプレイ分野の機能性フィルム市場を席捲中だ。製品開発をリードしてきた同社フェロー 中村 典永氏に、シェアトップを獲得するまでの道のりを聞いた。
記事 イノベーション なぜ安川電機が「植物工場」? 億単位の損失を出したときに社長がかけた言葉とは 2021/03/08 「種をまいたら自動でサラダができあがる」という新しいコンセプトの植物工場を開発したFAMS(ファムス)。同社は安川電機からスピンアウトした企業だが、まったく業界の異なる第1次産業をターゲットに事業を展開している。事業を軌道に乗せる道程には、さまざまな困難があった。同社 代表取締役社長の森田 卓寿氏に、新規事業の立ち上げのツボと、苦労、その中で出会った感動の瞬間などについて話を伺った。
記事 イノベーション 三菱電機 松井充氏が語る、「MISTY」が携帯電話の暗号分野で世界標準になった理由 2021/02/03 これまで日本は、先進的な技術を生み出しても、国際標準を取ることは必ずしも得意でないと言われてきた。しかし20年以上前、ある1人の研究者の好奇心から始まった暗号解読の試みが、後に国際標準暗号として、第3世代携帯電話で採用されることになったことをご存知だろうか。その人こそが、当時最強といわれた暗号「DES」を解読し、さらに強力な暗号アルゴリズム「MISTY」を開発した三菱電機 情報技術総合研究所の松井 充氏だ。いかにして日本が世界標準を勝ち取ることができたのか。同氏に当時を振り返っていただいた。
記事 競争力強化 PS5が「ゲーム機史上最大に売れまくる」と言えるワケ、推定原価はなんと… 2020/10/17 日本や米国で11月12日に発売されるソニーの「プレイステーション5(PS5)」は、ハイスペックでありながら極めて戦略的な価格がついた。楽天証券経済研究所チーフアナリストの今中 能夫氏は、PS5の世界販売台数を「5、6年の間に2~3億台」と予測する。この数字は、家庭用ゲーム機で過去最大だったPS2の1億5768万台を大きく上回るものだ。PS5の原価はいくらなのか? なぜその価格で売るのか。大注目を集める理由に迫った。
記事 製造業IT 八子 知礼氏が語る「ウィズコロナ時代の製造業」、スマートファクトリー戦略を再考するには 2020/10/07 新型コロナウイルスの影響により、トヨタ自動車をはじめとする日本を代表する企業が一時的に工場停止に追い込まれた。その影響は、業績にも徐々に現れつつある。コロナ以前から、デジタル技術による大きな変革を迫られていた製造業は、新型コロナウイルスの影響で新たな局面を迎えていると言えるだろう。INDUSTRIAL-Xの代表取締役で“ミスターIoT”とも呼ばれる八子 知礼氏が、withコロナ時代に製造業が目指すべき未来を解説した。
記事 イノベーション サントリー健康科学研究所長に聞く、なぜ飲料メーカーが「セサミン」を生み出せたのか 2020/10/05 いまや多くの人に認知されている、サントリーの健康サプリメント「セサミン」。しかしその開発から販売、大ヒットに至るまでの道のりは険しく、まったく売れない不遇の時代も長かったという。「セサミン」はいかにしてサントリーの「第3の柱」、健康事業の基幹ブランドとして成長できたのか。そこに隠された開発秘話と研究者の熱い思いについて、サントリーウエルネス サントリー健康科学研究所 所長 柴田 浩志氏に話を伺った。
記事 製造業IT PoCが難航するのはなぜ? SIerと現場の“ズレ”が生む「データ分析」の難しさ 2020/09/28 SIer各社がデータ活用人材の確保・育成を打ち出しています。その狙いは、お客さまが保有するデータから価値を見い出し、データ分析基盤などの構築(もしくはサービス提供)に帰着させることです。しかし現実的には、PoC(概念実証)でお客さまのデータの分析を代行することが、必ずしもITの仕事に帰着していません。今回は、SIer視点でのデータアナリティクスの難しさと対策を解説します。
記事 新製品開発 ナノインプリント技術の基礎解説、自動運転やARに影響与える微細加工技術 2020/09/04 ナノテクノロジーとは、分子や原子の大きさと比較するような極小の世界において、モノを作り上げようとする技術の総称である。ナノテクノロジーの1つであり、現状よりもさらに優れた処理能力を持つ半導体チップや、ARグラス、自動運転で用いられる3Dセンサー、次世代バイオチップなど、これからが期待される先進的な製品を支える加工技術である「ナノインプリント」について、日本のみならず、世界的にもナノインプリント技術を牽引する存在であるSCIVAX 奥田徳路氏監修のもと、解説する。
記事 新製品開発 よく売れるアシストスーツの秘密、いかに「軽量・安価」を実現した?舞台裏に迫る 2020/09/03 アシストスーツは、荷物の持ち運びなどの際にかかる身体的負担を軽減するために開発された商品だが、実際の利用者からは「重たい」や「値段が高い」などの声が挙がっていた。そうした現場の利用者の意見を踏まえ、軽量・安価のアシストスーツ開発に乗り出したのが、物流・輸送機器のリースを手がけるユーピーアールだ。なぜ、本業とは異なるアシストスーツ開発に取り組んだのか。同社 物流事業本部 アシストスーツ事業部長の長澤仁氏に誕生までの歩みを聞いた。
記事 流通・小売業IT DXはもはや「最低ライン」、流通業がAIでコロナ禍を乗り越えるには 2020/08/31 「第四次産業革命の時代」と言われる中、あらゆる産業構造が劇的に変化している。ウーバー(Uber)やエアビーアンドビー(Airbnb)などデジタルディスラプターの台頭による「破壊的」な変化について、すでに多くの言説が存在する。流通業界も例外ではなく、AI(人工知能)の活用に活路を見出そうとし始めた矢先にコロナ禍が発生した。リテールAI研究会の代表理事である田中 雄策氏が、コロナ禍によって流通業界はどう変化したか、その変化に対応するためにはどうしたらよいのかを解説する。
記事 新製品開発 ミシュラン社の「パンクしないタイヤ」、なぜ“夢のような商品”が売れなかったのか 2020/05/14 アイデアを成功に導くためには正しいビジネスモデルが必要となる。ユーザーにとって“夢のように優れた製品”を開発しても、そのビジネスが必ずしもうまくいくとは限らないのがその証左だ。今回は「パンクしないタイヤ」という、「ユーザーにとって夢のような商品」にもかかわらず「まったく売れなかった」というミシュラン社の失敗事例をもとに、ビジネスモデル戦略の構築方法をビジネスデザイナーの佐々木 康裕氏に解説してもらう。
記事 流通・小売業IT オンライン飲み会のビールに「輸入」で「PB」の「第3のビール」が注目される理由 2020/05/13 初夏。ビールがおいしくなる季節だが、今年は経済、社会を混乱させる感染症大流行で迎える「コロナの夏」になりそうだ。そんな中、1缶80円台の生活防衛価格で販売実績を伸ばしそうなのが、流通業のPB(プライベートブランド)商品でベトナム、韓国、タイ、ベルギーなどで生産される「輸入×PB×第3のビール」だ。なぜ注目を集めるのか、その見通しを読み解いてみよう。
記事 新製品開発 ダイソンは5127回も失敗、デザイン思考に求められる4つのマインドセット 2020/05/11 海外では今、「ビジネススクール」よりも「デザインスクール」で学んだ人材の価値が高まっていることは前回述べた。ダイソンの創業者ジェームズ・ダイソンをはじめ、いま世界を動かすビジネスエリートたちがデザインスクール出身であることからも、デザインの力がいかに強烈なのかは見てとれる。では、デザインスクールでは一体どんなことを学んでいるのか。ビジネスデザイナーの佐々木 康裕氏が、イリノイ工科大学 デザイン大学院 在学中に求められた「4つのマインドセット」について解説してくれた。
記事 環境対応 貝殻が地球を救う? 日本人が最も食べる貝「ホタテとカキ」に熱視線 2020/04/06 日本人が食べる「貝」は、養殖のホタテとカキが突出してトップ争いをしている。近年、その貝殻のリサイクル利用が大きく進んでいる。ホタテの貝殻からは、バイオプラスチックの割り箸や使い捨て食器、抗菌剤などがつくられ、カキの貝殻からは、ボルダリング競技の滑り止めなどが生まれている。カキ由来の土壌改良剤を使った水田でブランド米と日本酒までつくったプロジェクトもある。貝殻は、環境問題の解決に貢献して地球を救えるか?
記事 医療IT なぜ“テルモ流”人工肺は業界標準になった? 開発者に聞く「仕方なく作った」の真意 2020/04/01 心臓病や血管の病気などの手術をする際には、心臓を一時停止させなければならない。その際に患者の生命維持に必要になるのが、血液を体内から体外に循環させ、酸素などのガス交換を行う人工肺システムだ。いまやテルモの人工肺は、業界のデファクトスタンダード。その開発と研究を手掛けてきたのが元テルモの野川 淳彦氏だ。新しい事業、技術や製品開発の瞬間、誰のどのような努力が実ったのか、成功の要因は何だったのか。推進者に直接語っていただく本連載、第1回は同氏に“テルモ流”人工肺誕生の瞬間について聞いた。
記事 物流管理・在庫管理・SCM 自動車業界の「デジタルプラットフォーマー」へ、マイクロソフトの勝算は? 2020/02/19 マイクロソフトが自動車関連企業との協業を積極的に進めている。自動車業界にもデジタル化の波が押し寄せる中、同社は関連各社のその取り組みを支援する「デジタルプラットフォーマー」になることを目論んでいるようだ。その勝算やいかに──。
記事 製造業IT 導入までいかないPoCをやる意味って? 「日本的ファクトリーIoT」のススメ 2020/02/12 製造業のIoT実践の見極めとなるのがPoC(概念実証)です。多くのPoCではデータサイエンティストのデータ分析を伴い、そこでは統計解析を繰り返してトライする手法を用います。その特性上、何かしらの成果が得られますが、本格導入につながらないこともあります。では、導入につながらないようなPoCには、取り組む意義はないかというと必ずしもそうではありません。今回は、現場発のコンパクトなPoCで組織のデータ分析リテラシー向上を図り、将来につなげる「日本的なファクトリーIoT」について解説します。
記事 製造業IT 【図解】「データ分析プラットフォーム」とは? 導入を加速する“4つのアイデア” 2019/11/01 工場の製造現場で収集したデータやITシステムに格納されたデータを一元的に集約し、横断的に分析することで新たな知見を得たり、製品の品質向上に役立てたりといった“機運”は高まっています。しかし、実際にデータ分析プラットフォームの構築を計画しても、机上だけでとん挫してしまうことも少なくありません。それはなぜなのでしょうか。今回は、製造業のQC(品質管理)領域に焦点を当て、データ分析プラットフォームの在り方について考えてみましょう。
記事 イノベーション 三井化学 CTO 松尾英喜氏「研究者が成果を出すには“緊張感”が必要」 2019/10/15 フェロー、最高技術責任者(CTO)の高い業績の背景には、独自の考え方や思考・行動の原則がある。そして、これらのノウハウには、企業の創造力やイノベーション力を高めるパワーや日本を元気にするヒントがある──。フェロー、CTOに自らのノウハウを語ってもらう本連載。今回は、三井化学の研究部門を率いる松尾 英喜氏に、研究者の視野を拡げ新たな発想のきっかけを作る上で必要なマネジメントや、同社が展開している外部との交流イベントなどについて話を聞いた。