• 2026/05/08 掲載

オープンAIが企業向けAI導入支援の新会社設立、アンソロピックとの主導権争いは激化へ

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米オープンAIは2026年5月11日(現地時間)、企業のAI導入や業務プロセスの変革を支援する新会社「オープンAI・デプロイメント・カンパニー」の設立を発表した。投資会社やコンサルティングファームなど19社から40億ドル超の初期投資を受け、オープンAIが過半数の株式を保有する。
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(画像:ビジネス+IT)
 オープンAIが新たに立ち上げた「オープンAI・デプロイメント・カンパニー」は、企業が日常業務にAIシステムを組み込み、運用するプロセスを直接支援する目的で設立された。米ティーピージーが主導し、米アドベント、米ベインキャピタル、カナダの資産運用会社ブルックフィールド・アセット・マネジメントが共同リード・ファウンディング・パートナーを務める。米ゴールドマン・サックス、米ビー・キャピタル、ソフトバンクなど計19の投資ファンド、コンサルティング会社、システムインテグレーターが参画する。初期段階で40億ドルを超える資金を確保し、オープンAIが過半数の株式を保持して経営権を握る。

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【図版付き記事はこちら】

AI開発企業間での導入支援を巡る主導権争いが激化している
(図版:ビジネス+IT)

 新会社の設立と並行し、オープンAIは英国のAIコンサルティング・エンジニアリング企業であるトモロの買収に合意した。トモロは2023年からオープンAIと提携し、英テスコや英ヴァージン・アトランティックといった大手企業へのAIシステム導入実績を持つ。買収により、約150人の「Forward Deployed Engineers(FDE)」と呼ばれる専門エンジニアや導入スペシャリストが事業開始初日から新会社に合流する。

 FDEは、ソフトウェアのライセンスを提供して終わるのではなく、エンジニアが直接顧客企業の現場に入り込む手法を採用する。企業の経営層や技術部門、利用部門の現場チームにベンダー側の技術者が参加し、既存のレガシーシステムや複雑な社内規定の中でAIが価値を生む領域を特定する。企業の保有データやツールとオープンAIのモデルを接続し、業務ワークフローそのものを再設計してAIの実装から保守までを一貫して行う。現場に常駐することで、AIを導入したものの効果が出ないという企業の課題を直接解決する体制を敷く。

 今回の戦略転換の背景には、エンタープライズ市場における競争環境の変化がある。企業におけるAIの焦点は、チャットツールを導入する段階から、組織インフラをAI前提で再構築する段階へと移っている。競合の米アンソロピックも、米ブラック・ストーンやゴールドマン・サックスと協働して企業向けにエンジニアリングチームを派遣する15億ドル規模の新会社の設立を発表した。AI開発企業は自社モデルの提供にとどまらず、実業務への実装を自ら担う事業展開を急いでいる。AI開発企業間での直接的な導入支援を巡る主導権争いが激化している。

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