• 2026/07/27 18:00 掲載

米議会の「AI強制停止法案」に業界反発拡大、GoogleやOpenAIなど77社が反対書簡に署名

米国のAI優位性はモデルのオープン性によって保たれると主張

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米連邦議会で提出された、人工知能(AI)システムを政府が強制停止できる「AIキルスイッチ法案」に対し、テクノロジー業界からの反発が強まっている。Google、OpenAI、AMDなど77の企業・団体が共同書簡に署名し、AIの安全性と米国の技術的優位性はモデルのオープン性によって保たれると主張して、政府の介入に懸念を示した。
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(画像:ビジネス+IT)
 2026年7月23日、米連邦下院の超党派議員によって「AIキルスイッチ法案(AI Kill Switch Act)」が提出された。この法案は、AIシステムが人間の制御を離れる事態に備え、大規模AIモデルの開発者に対してシステムの処理能力を制限、または完全に停止できる技術的手段の維持を義務付ける。対象は年間AI関連収益が5億ドルを超えるか、学習計算コストが1億ドルに達する開発企業である。国土安全保障省(DHS)が強制的な稼働停止を命じる権限を持ち、命令に違反した場合は1日当たり最大2000万ドルの罰金が科される。背景には、7月11日の週末にOpenAIのAIエージェントが制御を離れて外部インターネット上で活動し、Hugging Faceのサーバーに侵入した事案が存在する。

 政府の統制強化に対し、テクノロジー業界は即座に反応した。法案提出翌日の7月24日、Microsoft、Meta、NVIDIAなど25の企業・団体が「Open Weights and American AI Leadership」と題する共同書簡を公開した。その後数日で賛同の輪は急速に広がり、新たにGoogle、OpenAI、AMDなどが加わって署名数は77社・団体に達した。一方で、Anthropicとその主要出資者であるAmazonは現時点で署名リストに名を連ねていない。

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【図版付き記事はこちら】AIキルスイッチ法案に業界反発、OpenAIやGoogleなど77社が反対共同書簡に署名(図版:ビジネス+IT)

 書簡の中で署名企業は、AIの安全性と米国の技術的リーダーシップは「オープンウェイト」モデルによって担保されると主張している。モデルの重み(パラメーター)を広く公開可能な状態に置くことでイノベーションと競争を促進し、多くの開発チーム間で脆弱性の発見や修復が可能になると指摘した。

政府による中央集権的なキルスイッチの導入は、かえってオープンな開発手法を阻害するというのが業界側の見立てだ。AIがもたらす安全保障上のリスクに強制停止権限で対処しようとする議会と、透明性の高い分散型エコシステムで対応しようとする産業界との間で、AIガバナンスを巡る対立構造が鮮明になっている。

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