- 2026/09/24 05:00 掲載
日立やPwCも採用、米エマが120億円調達…人事・IT・財務を担う「AI従業員」とは何か
同社が掲げるのは「AI Employee(AIの従業員)」というコンセプトだ。人事、IT、財務の3領域を1つの基盤で扱い、企業が既に使う業務アプリの上で、計画から実行までを自律的にこなす。連携先は、公式サイトによると250を超える業務アプリケーションや基幹システムに及ぶ。処理した結果は自ら点検し、必要に応じて承認を回す。重要な判断には人が関与する設計。
導入規模は実証実験の域を超えている。大手システムインテグレーターの事例では、65カ国の従業員24万人以上を支援し、100を超える業務を自動化した。年間およそ290万件の問い合わせに対応し、回答までの時間を数日から数秒へ短縮。問い合わせ票(チケット)の約60%を発生前に解消し、人事部門は約50%少ない人員で回せるようになったとしている。
大手BPO企業では、年間100万件を超えるITサービス管理のチケットを処理する。15言語以上で100万件超の通話を受け、最大95%の精度を保ちながら、人間に引き継ぐ割合は10%未満にとどまるという。また、売上高500億ドル規模のコングロマリットでは、構想から本番稼働まで4週間。20以上の基幹システムとつなぎ、4万人を超える従業員に提供している。効率は70%向上し、チケットの量は30%減った。
業績の伸びも急だ。過去24カ月で売上高は50倍になった。初期の導入から2?3の用途へ広げる顧客が多く、契約額はおおむね倍増するという。顧客にはウィプロや日立、ADP、PwCが並ぶ。
CEOで共同創業者のスロジット・チャタジー氏は「企業に必要なのは、これ以上のソフトウェアではない。仕事が片付くことだ」と述べた。そのうえで「顧客は実験をしているのではない。年間数百万件規模のやり取りで、人事・IT・財務の業務をAI Employeeの上で動かしている」と強調している。調達した資金は、営業体制の拡充と製品開発に充てる方針。
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