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  • 2026/09/29 16:49 掲載

仏ミストラルAIがミュンヘンに新拠点 BMWと衝突解析で組む「物理AI」で独製造業へ攻勢

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フランスのミストラルAIは2026年9月28日、ドイツ・ミュンヘンに新拠点を開設すると発表した。物理現象を扱う「物理AI」と産業AIの研究チームを置き、BMWやシーメンス・エナジーなど独製造業との協業を深める。2030年までに欧州で1GW規模の計算基盤を整備する計画も示した。
仏ミストラルAIがミュンヘンに新拠点 BMWと衝突解析で組む「物理AI」で独製造業へ攻勢の画像
ミストラルAIが発表したドイツ・ミュンヘン拠点の開設
(出典:ミストラルAI)
 フランスのミストラルAI(Mistral AI)は2026年9月28日、ドイツ南部のミュンヘンに新たな拠点を開設すると発表した。拠点には「Physics AI(物理AI)」と「Industrial AI(産業AI)」の研究チームに加え、顧客企業を技術面で支えるアプライドエンジニアを配置する。研究、エンジニアリング、応用AIの各職種で採用を進めるという。

 同社はドイツを拠点に選んだ理由として、同国がEU最大の工業国であり、自動車、エネルギー、航空宇宙、先端製造の企業が長年蓄積した独自データとプロセスの知見を持つ点を挙げている。自らを単なるソフトウェアベンダーではなく「長期的な技術パートナー」と位置付けている。

 物理AIは、流体の動きや材料の変形、熱のふるまいといった物理現象を理解するAIを指す。同社によると、製造業のシミュレーションには1回の解析に数日を要するものもあるという。ミストラルAIは2026年5月に買収したエミAI(Emmi AI)を通じて、物理・工学AIを専門とする30人超の研究者やエンジニアを迎え入れた。このチームはすでに、BMWとは衝突シミュレーション、シーメンス・エナジーとは産業用途で協業しているとしている。

 また、ミュンヘン工科大学(TUM)とも研究提携を結んだ。同大学の風洞設備を活用し、実験で得られるセンサーデータをリアルタイムで数値流体解析と組み合わせることで、自動車の空力性能を再現するデジタルツインを開発するという。

 同社は「主権」を前面に打ち出す。オープンウェイトのモデルは重みを顧客が利用でき、顧客自身のインフラ上で動かし、欧州の法律の下で運用できる点を強みとして挙げた。2030年までに欧州で1GW規模の計算基盤を構築する方針も掲げている。

 発表にあたり、ドイツ連邦デジタル相のカルステン・ヴィルトベルガー氏は、ミストラルAIを「欧州が成し遂げられることを示す力強い例だ」と評価した。共同創業者でCEOのアーサー・メンシュ氏は「我々はドイツの産業界が最も要求の厳しいAI活用を使いこなせるよう支援するためにここにいる」と述べている。

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