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2010年05月25日

【ITが実現するノウハウマネジメント:第9回】ノウハウ・ポータルで、文化風土を改革する

ノウハウは、人・モノ・金・情報に次ぐ、経営の第5のリソースである。ノウハウをマネジメントすることで、経営革新の新しい扉を開くことができる。先行企業では、ITを用いてノウハウマネジメントを支援し、革新を進めている。本連載では、ノウハウマネジメントとこれを支援するシステムの事例、背景にあるノウハウマネジメントの考え方を紹介していく。

執筆:アクト・コンサルティング 取締役 経営コンサルタント 野間 彰

ノウハウ・ポータルで、文化風土を改革する

 ノウハウを、新しい経営リソースとしてマネジメントすることで、革新を達成することができる。今回は「ノウハウ・ポータル」の第3回として、「文化風土改革」の方法を示す。

 本連載で「文化風土」とは、組織内で(暗黙のうちに)共有されている、成果を上げる思考行動方法を指す。企業の中には、行動指針とかビジョン、社是社訓などの言葉で、社員の目指すべき思考行動方法を明示しているところがある。弊社の実績に基づけば、このように文章化された思考行動方法が、そのとおり徹底している企業は稀である。多くの企業には、文章化されていないが共有徹底している思考行動方法が、別に存在するのだ。本連載では、これを「文化風土」と呼ぶ。

 たとえばある金融サービス業では、「サービスを知恵で生み出す」という文化風土が定着していた。この企業では、企画部門以外でも、営業マンや本社スタッフが、機会があれば顧客の不満や要求を聞き、これをサービスの形に仕立て、自由に顧客に提案し、市場性があるとなれば社内でサービス化を提案し、新サービスを立ち上げる。ただしこの企業の行動指針には、「顧客に貢献する」とか「社会の発展に寄与する」などという一般的な言葉しかなく、実際に共有されている「全員が企画マン」、「知恵は無限大」、「サービスの確立には誰が挑戦しても応援する」、「サービスは生み出すスピードが命」などという概念は、どこにも書いていなかった。この文化風土は、先輩から若手に、次々と受け継がれてきたのである。

 一方この企業には、新たな思考行動が求められていた。それは、新しいサービスの中で、特に有力なものにリソースを傾斜配分し、一気に規模を大きくするというものだ。この思考行動がないと、最近台頭してきた外資系の競争相手に勝てない。実現のためには、経営幹部が、「リソース傾斜配分の決定こそが自分たち幹部の使命だと自覚する」、「傾斜配分すべきサービスが何か常に可能性を見ておく」、「決定前にサービスの市場性を自分の足で確かめる」、「勇気を持ってリスクをテイクして決定する」といった新たな思考行動が求められた。しかし、このような思考行動が必要なことも、それを記述した書面も、この企業には存在していなかった。

 文化風土は、社員の思考と行動を決定付ける重要な要素であるため、経営革新が必要な場合、戦略や組織、人や金の配分を変えるのと同じように、文化風土の改革が必要である。

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図1:文化風土改革の必要性

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