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  • 2012/03/01 掲載

バイドゥ 陳 海騰副社長:中国経済は崩壊しない、成功するには違いを理解することが必要

中国ビジネスの落とし穴とは

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中国のインターネット人口は5億人を超えたといわれている。一国の規模としては世界最大といっていいだろう。しかし、その巨大市場において、海外のIT企業が進出して成功を収めている例は決して多くない。もちろん背景には、国家による統制や国内産業保護のための規制政策もあるわけだが、それでも中国市場への進出に外資系企業のチャンスがないわけではない。中国で最大手の検索サイト「百度(バイドゥ)」の駐日首席代表の陳 海騰副社長が中国ビジネスの成功の秘訣について解説した。

執筆:フリーランスライター 中尾真二

執筆:フリーランスライター 中尾真二

フリーランスライター、エディター。アスキーの書籍編集から、オライリー・ジャパンを経て、翻訳や執筆、取材などを紙、Webを問わずこなす。IT系が多いが、たまに自動車関連の媒体で執筆することもある。インターネット(とは言わなかったが)はUUCPのころから使っている。

日本と似て非なる中国文化とビジネス

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百度中国公司 駐日首席代表
バイドゥ 代表取締役副社長
陳 海騰氏
 目覚ましい経済発展を遂げている中国市場だが、グーグルやフェイスブックの例を見るように、事業によっては外資系企業の自由な市場参入が妨げられている。市場経済を導入しながら、中国共産党の一党独裁政権国家をしてチャイナリスクとする考え方も存在する。

 しかし、中国市場で成功している外資系企業もある。グローバル企業であれば、いまや5億人を超えるといわれるインターネット人口を持つ巨大市場を、好むと好まざるにかかわらず無視するわけにはいかないだろう。

 では、外資系企業が中国市場に進出する場合、どのような点に注意すればいいのだろうか。すでに20年ほど日本でビジネスを続け、現在、百度中国公司 駐日首席代表、バイドゥ 代表取締役副社長 陳 海騰氏は、2月10日に開催された「HP TECHNOLOGY@WORK 東京2012(主催:日本HP)」で、次のように語った。

「日本と中国は同じアジアの国として、また同じ漢字を使う民族として共通点もありますが、実は文化も価値観も異なっています。まず、その違いを認識することが重要です。」(陳氏)

 たとえば、「娘」という漢字は、日本では若い女性、もしくは自分の女の子供を指す言葉だが、中国では母親という意味になる。他にも「手紙」は中国ではトイレットペーパーのことになる。「愛人」は妻のことであるというのは聞いたことがあるかもしれない。このように同じ文字でも意味が異なる言葉も多い。

 また、日本では「人間は死んだら仏様になる」という思想があるが、中国では「悪人は死んでも悪人である」という考え方が普通だ。この死生観の違いは靖国神社の問題に端的に現れている。さらに、日本は成熟した社会であり、結果よりプロセスを重視し、戦略も長期的なものが多い。反して中国は、まさに成長過程であり、プロセスより結果にこだわり、短期的な戦略が求められるし、得意でもある。

【次ページ】中国ビジネスの落とし穴

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