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  • 2017/03/28 掲載

三重県が発信する、多彩な「みえの食」の魅力とは

すずき英敬知事が語るポスト伊勢志摩サミット(2)

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2016年5月26、27日に開催された「伊勢志摩サミット」のおもてなしは、G7各国首脳に対するワーキング・ランチからスタートした。会場となった志摩観光ホテルは、1951年の創業当時からそのままの木造クラシックホテルとして名高く、現在でも多くの著名人にも愛されている。山崎豊子氏の小説、「華麗なる一族」の舞台になっており、安倍首相自身も幼少のころ、伊勢海老のスープの味に感動したというエピソードを語っている。そんな安倍首相は、三重県各所の豊富な食材を用いた多彩な料理や三重県産の日本酒、日本ワインなどを各国首脳に紹介。三重県をはじめ、日本の食文化の魅力を世界に発信する上で有意義な機会となった。今回は、各国の首脳や著名人の舌を鳴らしてきた三重県の「食」の取り組みにスポットを当てて紹介しよう。

三重県知事 鈴木英敬

三重県知事 鈴木英敬

1974年生まれ。東京大学経済学部卒。通商産業省(経済産業省)入省後は中小企業支援、IT戦略、特区や農商工連携といった地域活性化などを担当。2011年4月、三重県知事に就任し36歳の全国最年少知事となる。特技は結婚式の司会(これまで披露宴の司会は25回)。尊敬する人物は坂本龍馬。妻は元シンクロ五輪メダリストの武田美保。
三重県庁公式ホームページ:http://www.pref.mie.lg.jp/
鈴木英敬オフィシャルウェブサイト:http://eikei.jp/

多彩な「みえの食」の魅力を世界に

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サミット初日のワーキングランチ
(出典:外務省HP)

 三重県は、全国1位の品目は少ないですが、南北に長く海も山もある地形と温暖な気候、水量と水質の豊かな川が流れており、さまざまな食材に恵まれています。

 サミットでも、少なくとも269品目の県産食材が使われ、コース料理のほとんどを県産のものでまかないました。

 もち菓子、みそ、しょう油など、歴史に根ざした人気の加工品がありますが、特に日本酒は、多くの県内産銘柄が存在しています。サミットの場で今回ほど日本酒が使われたのは初めてであり、三重県のみならず、日本酒全体の世界的な評価を高めることに貢献しました。

 サミットの舞台となったホテルをはじめ、上質なサービスを提供している旅館・ホテルは数多くあり、こうした宿泊施設やレストランには、優れた料理人が存在します。

国内外への積極的な魅力発信

 三重県では、食関連産業の付加価値を高めるためにさまざまな活動をしていますが、その一つとして、三重の「食」を積極的に国内外へと発信しています。

 具体的には、県産品を広く知ってもらうために、積極的に県内事業者の見本市への出展などのサポートをおこなっています。

 首都圏では幕張メッセで開催された国際食品・飲料展「FOODEX JAPAN 2017」に出展したほか、中京圏のホテル関係者や飲食業、バイヤーに向けた四日市都ホテルで展示会を開催しました。

 三重県の食料品製造業は、そのほとんどは小規模事業者で、個々での飲食料品のPR活動を行うにはやはり限界もあります。そこで、私たち行政が中小事業者の皆さんの取りまとめを行って国内外の見本市に出展したり、「みえセレクション」を大都市圏に情報を発信したりといった役割を担っています。

 「みえセレクション」は2013年から行っている制度で、農林水産物、食品、酒類等について、県が特徴ある優れた産品を選定し、県産品の販路拡大につなげることを目的としたもの。現在、120商品(83事業所)を選定しています。

 サミットを契機として、「みえセレクション」をはじめ、見本市や展示ブースでも、サミットで世界から注目された「みえの食」を前面に押し出し、多くの方に関心を持たれています。

 また、海外への食の輸出支援も行っています。昨年の8月には中国天津市のスーパー「EJT」のバイヤーの表敬訪問を受け、ブリや伊勢えび、真鯛の県内生産現場の視察および県内事業者と商談していただきました。

 その他、海外へのトップセールスを積極的に行い、サミットで評価の高かった、「みえの食」を世界にアピールしていきたいと思います。

三重で初めて開催されるビッグイベント

 また、2017年4月21日~5月14日の24日間には、三重県営サンアリーナおよびその周辺で、第27回全国菓子大博覧会「お伊勢さん菓子博2017」が開催されます。

 これはほぼ4年に一度開催されてきた100年以上の歴史ある博覧会で、三重県での開催は初めてとなります。

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味の素ゼネラルフーヅとAGF鈴鹿が県庁でお伊勢さん菓子博2017をPR

 100人以上の県内菓子職人による巨大工芸菓子や、菓子博史上最多となる174点の工芸菓子を一堂に集めての展示や、菓子博初の試みとして、県内高校生などが三重県食材をテーマに工芸菓子づくりにチャレンジします。

 また、あおさ、伊勢茶、かんきつ類などの県産品食材を使ったオリジナル商品が続々と開発されており、三重の新しい魅力発信につながればと思います。伊勢神宮の門前町として育んできた「おもてなし」を発信できる機会となるよう期待をしています。

【次ページ】世界の翼「ANA」から学ぶ一流の心得

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