• 2018/03/30 掲載

マイクロソフトの「Power BI」、MR(複合現実)対応で空間上のグラフ操作が可能に

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マイクロソフトは、データ分析ツール「Power BI」のHoloLens対応版をリリースしました。現実空間に重ねてグラフを投影、操作を可能にしています。

Publickey 新野淳一

Publickey 新野淳一

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。


 マイクロソフトの「Power BI」は、大規模なデータベースからExcelのワークシートやCSVファイルまで、さまざなデータを読み込み、グラフに表示し分析を行う、いわゆる「ビジネスインテリジェンス」(BI)のツールとしてよく知られています。

 そのPower BIの画面出力を、コンピュータのモニタではなく、複合現実に対応したヘッドセット「HoloLens」に表示可能にした「Power BI for Mixed Reality」プレビュー版をマイクロソフトがリリースしました

 複合現実によって、目の前の空間にPower BIのダッシュボードやグラフを浮かべ、操作できるようになります。

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Power BIがHoloLensに対応

 Power BI for Mixed Realityでは、空間上のグラフの表示方法としていくつかの方法を選ぶことができます。1つ目は、空間の特定の位置を指定して、そこに表示する方法です。

 例えば、ビルのメンテナンス担当者が、ポンプの位置の空間に、ポンプを流れる水の流量をリアルタイムに示したグラフを表示させておけば、ほかの作業をしているときにはグラフは表示されませんが、ポンプに視線を移すと、その手前の空間にはリアルタイムなグラフが浮かんでいる、といったことが可能になります。

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Power BIのグラフを空間の特定の位置に固定

 表示するグラフや位置の指定はQRコードで行うこともできます。

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 視界内の特定の位置に表示しておく方法も選べます。この場合、視界の下方にドッキングベルトと呼ばれる領域があり、ここにグラフが固定されて表示されます。HoloLens越しの視界の中にいつもグラフが見える状態です。

 音声コマンドにも対応し、「Follow me」で視線の先にあるものを指定し、「Dock」でそれをドックベルトの位置に固定する、といったことが可能。

 HoloLensを用いることで、ふつうならPower BIによるグラフを参照できないような状況、例えばPCを広げられないような狭い場所、広い場所を移動しながらの作業、両手を使って機器をメンテナンスする作業などでも、ヘッドセットのスクリーン越しにグラフを参照することができるようになります。

 さらに、例えばIoTに対応したセンサー群と組み合わせることで、メーターを設置できないような箇所にあたかもメーターがあるように見せ、作業中にさまざまなデータソースを同時に参照するなど、ビジネスにおけるデータの収集と分析、可視化について、これまでにない新しいアイデアの可能性が開けるのではないでしょうか。

 HoloLensに対応したPower BIは、Microsoft Storeの「Power BI Mobile」のページから無料でダウンロード可能です。


※本記事は、ブログ「Publickey」から転載、一部を再構成したものです。

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