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  • 2022/10/14 掲載

知られざるインド14億人の超巨大通信市場、激安スマホなどで5G競争も激化へ

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2023年に人口が中国を抜き、世界最多となるインドでは、5G市場の主導権をめぐる競争が大手2社の間で激化しつつある。1社は登録利用者4億人超えでトップシェアを誇るJio、もう1社はかつてトップシェアを有していたバーティ・エアテルだ。この2社を合わせると登録利用者数は7億6000万人を超える。巨大通信市場インドで激化する5G競争の動きを追ってみたい。

執筆:細谷 元

執筆:細谷 元

バークリー音大提携校で2年間ジャズ/音楽理論を学ぶ。その後、通訳・翻訳者を経て24歳で大学入学。学部では国際関係、修士では英大学院で経済・政治・哲学を専攻。国内コンサルティング会社、シンガポールの日系通信社を経てLivit参画。興味分野は、メディアテクノロジーの進化と社会変化。2014〜15年頃テックメディアの立ち上げにあたり、ドローンの可能性を模索。ドローンレース・ドバイ世界大会に選手として出場。現在、音楽制作ソフト、3Dソフト、ゲームエンジンを活用した「リアルタイム・プロダクション」の実験的取り組みでVRコンテンツを制作、英語圏の視聴者向けに配信。YouTubeではVR動画単体で再生150万回以上を達成。最近購入したSony a7s3を活用した映像制作も実施中。
http://livit.media/

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インドは2023年、人口世界最多へ
(Photo/Getty Images)

電波オークションに4社が参加

 日本ではあまり知られていないが、インドで5G市場の主導権をめぐって競い合っている企業が2社ある。1社は、インド3大財閥の一角リライアンス傘下の通信会社Jio。もう1社は、通信大手のバーティ・エアテル(Bharti Airtel)だ。

 直近では、Jioが5Gネットワークの拡大に向けて250億ドルを投じる計画を発表。2023年までに、すべての街で5Gを利用できるようにすることが目標であると公言している

 一方、バーティ・エアテルも2022年9月末には5Gサービスを開始する計画。2024年までにすべての街と主要な郊外地区での5Gサービスの展開を目指す。

 5Gをめぐっては、これら2社に加え、ボーダフォン・アイデアとアダニ・グループも電波オークションに参加しており、計4社が競う形となっている。

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インドでも5Gサービスが普及しつつある
(Photo/Getty Images)

インドの通信市場シェア、トップは4億人以上

 2022年7月にインド電気通信規制庁が発表したデータによると、インド国内におけるワイヤレス通信サービスの登録利用者数は、2022年5月時点で11億5000万人と2021年6月の11億4000万人から1000万人増加した。

 このうち最大を占めるのがJioだ。2022年5月時点の登録者数は、前回調査から311万人増加し、4億879万人(シェア35.69%)となった。これにバーティ・エアテルが102万人増の3億6218万人(31.62%)、ボーダフォン・アイデアが75万9258人減の2億5845人(22.56%)と続く。

 また11億5000万人(2022年5月)のうち都市部は6億2455万人、農村部は5億2096万人とともに前月比で増加したことが分かった。

最大手Jioとは?

 登録利用者4億人を超えるインド通信最大手のJioとはどのような会社なのか。

 Jioの正式名称は、Reliance Jio Infocommで、Jio Platformsの子会社となる。その名が示す通り、インド3大財閥の一角Reliance(リライアンス)傘下の企業となる。

 リライアンス系の企業は代々、アンバニ家が経営の中核を担ってきた。

 現在リライアンスの代表を務めるのは、創業者ディルバイ・アンバニ(1932~2002年)氏の息子であるムケシュ・アンバニ氏(65歳)だ。

 このムケシュ・アンバニ氏は最近までJioのトップも兼任していたが、リーダー変革計画の一環で、息子でありアカシュ・アンバニ氏(30歳)をJioの取締役会会長に任命したばかり。このアカシュ氏は、メタが2020年にJio Platformsに57億ドルを投資した案件で仲介チームに加わっていたという。

 Jioが通信事業に本格参入したのは2016年9月。当時、バーティ・エアテルとボーダフォン・インド、アイデア・セルラーの3社がトップシェアを有していた市場だったが、Jioは低価格を武器に短期間でシェアを拡大していった。ボーダフォン・インドとアイデア・セルラー社は2018年に合併し、ボーダフォン・アイデアとなった。

 通信サービスを開始して1年後の2017年9月には、Jioの通信サービス登録利用者数は1億3000万人を突破。さらに2018年4月末には1億9619万人に達した

 この時点の市場シェアトップはバーティ・エアテル。登録利用者数は3億900万人で市場シェアは27.44%だった。これにボーダフォン・インドが2億2200万人で19.74%、アイデア・セルラーが2億1700万人で19.27%、Jioが1億9619万人で同17.44%と続く状況だった。

 インド地元メディアIndianExpressは、Jioが短期間でユーザーベースを拡大できた大きな理由として、サービス開始時に提供していた90日間の4Gデータ無料利用/通話無料などの制限なしプランや破壊的なサービス価格を挙げている。

【次ページ】Jioが強気を見せた5G電波オークション

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