• 2023/01/05 掲載

感染拡大、歯止めかからず=鳥インフル、過去最多を更新

時事通信社

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全国の養鶏場などで発生した高病原性鳥インフルエンザが4日までに54例に上り、1シーズンとして過去最多を更新した。昨年10月下旬に岡山県と北海道で確認されて以降、被害は2カ月余りで23道県に広がり、福島や鳥取、沖縄など6県では初めて発生。殺処分数も計約775万羽に及ぶ。政府は国費による緊急消毒など防疫措置に努めるが、歯止めがかかっていないのが実情だ。

「例年以上に野鳥の間でウイルスが広まっている」。動物のウイルスに詳しい鹿児島大学の小沢真共同獣医学部准教授は指摘する。鳥インフルは近年、世界的に流行。流行地域などから飛来する渡り鳥や野鳥の感染例は、すでに前シーズンの2割増となる130例以上に上る。

渡り鳥の越冬地として知られる鹿児島県出水市では、家禽(かきん)の感染が市町村では最多の9例確認された。一方、野生のツルも1300羽以上が死んでいる。因果関係は不明だが、小沢准教授は「(ツルの感染が)ここまで広がったのは初めて」と話す。

家禽への感染は一般的に、鳥の死骸を食べるなどしたネズミなどの野生動物が媒介するとされる。ただ、小沢准教授は「出水の養鶏農家は防疫意識が高く、人為的なミスでウイルスが入る可能性は低い」と強調。「死骸の毛やふんが風に乗り、ちりなどに混ざって鶏舎に入るのではないか」と、対策の難しさを指摘する。

政府は、鳥インフルの発生地から順次、全養鶏場の緊急消毒を実施。野村哲郎農林水産相は「緊張感をもって対応していかないといけない」と、まん延防止の徹底を引き続き呼び掛けている。しかし、過去に例のない感染ペースに、自治体からは「(鶏を)殺処分する人手も限界だ」と悲鳴が上がっている。

【時事通信社】 〔写真説明〕高病原性鳥インフルエンザが発生した養鶏場で、鶏の殺処分作業を行う香川県の職員ら=2022年11月1日、同県観音寺市(同県提供) 〔写真説明〕岡山県倉敷市で確認された鳥インフルエンザの対応に当たる職員=2022年10月28日(同県提供)

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