- 2023/01/10 掲載
次世代原発「十分に経済性」=30年代半ば実用化へ―三菱重工社長
三菱重工業の泉沢清次社長は報道各社のインタビューに応じ、2030年代半ばの実用化を目指している次世代型原発「革新軽水炉」について、基本設計の8割を終えたと述べた。既存原発と比べ、安全性の向上を図るため建設費が膨らむとの見方に対しては「十分に経済合理性がある」と語った。主なやりとりは次の通り。
―開発の現状は。建設費は高くなるのか。
(基本設計は)8割くらいでき、大体めどが付いてきた。安全性を高めているが(建設費には)十分に経済合理性があると見積もっている。今の段階で細かい数字は申し上げない。
―革新炉の安全性は。
今までの知見を生かしながら、技術の進歩を取り入れる。三菱重工なら安心、安全だと思ってもらえるように技術を磨き(立地地域に)誠実に説明することが必要だ。
―政府の防衛費増額の影響は。
(防衛事業の売上高が)2倍、3倍になるレベル感ではない。大きいのは(事業の)予見性や継続性が高まること。国の方針に従って進めていく。
―20年秋に開発凍結を決めた小型旅客機「スペースジェット」事業の再開をどう考える。
(旅客機事業は)飛行機が飛んでおしまいではない。事業性があり、持続可能かどうかを見極めている。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに応じる三菱重工業の泉沢清次社長=2022年12月19日、東京都千代田区
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