- 2023/02/07 掲載
日経平均は5日ぶり反落、上昇の反動で利益確定優勢 円安は一定の支え
日経平均は51円高で始まった後、上げ幅を拡大し、2万7800円台に乗せる場面もあったが、その後は小幅な値動きにとどまった。後場に入るとマイナス圏に転じ、前日の終値付近で一進一退の展開となった。相場全体の方向感は乏しかった一方、個別材料を手掛かりにした売り買いもみられた。
為替の円安基調は日本株を下支えしたものの、市場では「前日の米国株が下げたこともあり、上値は重い」(国内運用会社のストラテジスト)との見方が出ていた。
前日の米長期金利や日本の長期金利が上昇したことから、銀行株は堅調に推移した。「日銀による追加修正への思惑から買われているのだろう」(みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリスト)との見方も聞かれた。
今晩は米国でパウエル米連邦準備理事会(FRB)の質疑応答が予定されていることから、後場に入ってからは警戒感からの様子見姿勢も強まった。「1月の米雇用統計が強い内容だったので、パウエル議長がどのような発言するかに市場の関心が集まっている」(三浦氏)という。
TOPIXは0.21%高の1983.40ポイント、東証プライム市場指数は0.21%高の1024.64ポイントで取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆6424億7000万円だった。東証33業種では、値上がりは銀行業やその他金融業、繊維業など18業種で、値下がりは鉄鋼、不動産業、非鉄金属など15業種だった。
個別では、2022年12月期の連結営業利益予想を前期比41%増の221億円に上方修正したコーセーが4.5%高。ヤマトホールディングスも宅配便の値上げを発表したことが材料視され、8.1%高となった。大引け後に決算を発表するソフトバンクグループは1.0%安となった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが901銘柄(49%)、値下がりは827銘柄(45%)、変わらずは108銘柄(5%)だった。
PR
PR
PR