- 2023/02/07 掲載
豪マッコーリー、通期で過去最高益達成の可能性 資源部門好調
ロシアのウクライナ侵攻に伴う欧州エネルギー価格の変動と北米の異常気象が追い風となり、石油・ガス・電力取引を扱うコモディティーズ・アンド・グローバル・マーケッツ(CGM)部門が収益の柱となった。取引水準と顧客のリスク管理を強化したため、資源価格が下落しても利益を上げることができた。
同社は9─12月について、資産運用事業の利益が「大幅に減少」し、取引減少に伴い運用手数料が減少したものの、最大の稼ぎ頭であるCGM部門は「例外的に好調な業績」を達成したと説明した。
通期決算は5月に発表予定。前年度は過去最高益を記録している。
今回の発表前に行われたリフィニティブのアナリスト調査では、今年3月までの通期利益は43億豪ドルと予想され、前年の47億豪ドルから減少すると見込まれていた。
UBSのアナリストは、今回の発表は予想を上回るもので、マッコーリーが世界における多様な事業展開から利益を得ていることが示されたと指摘した。
マッコーリーのシェマラ・ ウィクラマナヤケ最高経営責任者(CEO)はアナリストとの電話会議で、ロシアのウクライナ侵攻後の欧州エネルギー価格の変動と不安定な供給、米国の異常気象に触れ、ボラティリティーがある限り、CGM部門は恩恵を受けると述べた。
好調な業績はグリーンエネルギー投資、公共インフラ、航空機リース、豪国内のリテールバンキング部門など、金融セクターの多様化という同社戦略の利点も表していると指摘した。
PR
PR
PR