• 2023/02/10 掲載

やまぬ逆風、続く試練=原材料高騰、半導体不足―トヨタ決算

時事通信社

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トヨタ自動車の2022年4~12月期連結決算は、営業利益と純利益が2割近い減益となった。円安効果で売り上げは膨らんだが、鋼材などの価格高騰や半導体不足による生産停滞といった逆風が収まらないためだ。足元では新型コロナウイルス感染拡大による中国市場の減速なども目立ち、不安材料は尽きない。

22年4~12月期は特に10月ごろに円安が急加速し、期間中の為替相場は対ドルで136円(前年同期は111円)に下落。この効果で、四半期ベースの営業利益は10~12月に前年同期比22.0%増と増益に転じた。

ただ、4~12月で見ると原材料の高騰や仕入れ先支援にかかる費用などがかさみ、円安効果を相殺した。トヨタ単体とグループの世界生産、販売台数は回復したものの、「レクサス」など半導体を多く使う高級車の生産、販売が滞り、利益を圧迫。全体の営業利益は前年同期比17.1%減と2年ぶりの減益になった。

先行きも決して楽観できる情勢ではない。半導体は「以前ほどものすごく需給ギャップが出ているわけではない」(長田准執行役員)というが、今回の決算では直近の調達状況を踏まえ、通期のトヨタ単体の世界生産計画を920万台から910万台に引き下げた。

相次ぐ減産に翻弄(ほんろう)されてきた仕入れ先の間では「これまでの傾向を見ると下振れリスクが全くないわけではない」(中央発条)と慎重な声も多いだけに、トヨタは年度末まで全力で挽回生産に取り組む構えだ。

中国市場の動向も気掛かりだ。昨年末ごろからコロナ感染拡大や政府の車購入支援策終了で生産、販売が急減しており、「かなり顧客の熱が冷めている。足元は楽観していない」(トヨタの担当者)と警戒を強めている。

【時事通信社】 〔写真説明〕トヨタ自動車のロゴマーク=東京都江東区

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