- 2023/02/16 掲載
SECのファンド規制案、業界から反対の声 「投資家に悪影響」
米証券取引員会(SEC)は昨年11月、オープンエンド型投資信託と一部の上場投資信託(ETF)に対し、純資産の少なくとも10%を流動性の高いものにすることや、ファンドの価値を取引状況に応じて調整する「スイングプライシング」と呼ばれる仕組みの活用、米東部時間午後4時でのハードクローズを義務付けることを提案した。
これらの措置でファンドに解約が殺到した場合も流動性に問題が生じないとし、SECのゲンスラー委員長はファンドの強靭性が高まり投資家が守られると指摘している。
しかし業界団体やファンドマネジャーはパブリックコメントで、SECの提案は有害だと批判している。
米投資信託協会(ICI)のエリック・パン最高責任者(CEO)は「投資信託を通じて将来のために投資している1億人以上の米国人に深刻な損害を与える」と警告した。
チャールズ・シュワブのリック・ウースター社長は、スイングプライシングを義務化すれば運用上「膨大な」問題が生じ、投資家にとって透明性が低下する恐れがあると指摘した。
こうした規制により資金が投資信託から規制の緩い金融商品へ流れる可能性があるとの見方も出ている。
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