- 2023/03/03 掲載
米デル、業績見通しが予想下回る PC需要低迷で
[2日 ロイター] - 米デル・テクノロジーズが2日に示した第1・四半期(2023年2─4月)の売上高・利益見通しは、中核のパソコン(PC)事業の需要低迷を背景に市場予想を下回った。消費者と企業が買い替えを先延ばししている。
見通しを受けて同社株は引け後の時間外取引で約3%下落した。この日発表した第4・四半期(22年11月─23年1月)決算は、売上高と利益が市場予想を上回ったことから、株価は一時6%上昇していた。サーバーやネットワーク機器の強い需要がPC事業の不振を補った。
第1・四半期売上高は17─21%減少する見通し。リフィニティブがまとめたアナリストの予想平均は17.4%減だった。
1株利益は0.80ドルプラスマイナス0.15ドルと予想。こちらも市場予想の1.25ドルを下回った。
通年の利益と売上高の見通しも失望を誘った。
チャック・ウィッテン共同最高執行責任者(COO)は「PCとサーバーの基調的な需要は弱く、ストレージでは顧客の行動に変化の兆しが見られる」と指摘。「販売サイクルが長くなり、ストレージへの支出がより慎重になっている。大企業の強さが中小企業の落ち込みにより相殺されている」と述べた。
第4・四半期の売上高は250億4000万ドルと前年比11%減少したものの、市場予想の233億9000万ドルを上回った。
サーバーやストレージデバイス、ネットワークハードウエアを含むインフラストラクチャーソリューション部門の売上高は7%増加した。
一方、PC需要を反映する企業向け事業と消費者向け事業は、それぞれ17%、40%の減収となった。
同社は2月上旬、高インフレと金利上昇がもたらす需要低迷を乗り切るため、6000人超を削減すると発表した。これに関連した費用3億6700万ドルを第4・四半期に計上した。
継続事業ベースの純損益は6億0600万ドルの黒字。前年同期は2900万ドルの赤字だった。
特別項目を除いた1株利益は1.80ドルで、市場予想の1.63ドルを上回った。
同社はまた、トム・スウィート最高財務責任者(CFO)が第2・四半期末までに退任すると発表した。同社のベテラン、イボンヌ・マクギル氏が後任に就く。
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