- 2023/03/06 掲載
米FRB、より高く長期の金利維持必要な可能性=SF連銀総裁
1月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比5.4%上昇と前月から伸びが加速した。
デイリー氏はプリンストン大学のイベントで、1月のインフレ加速は「われわれが必要とするディスインフレ(インフレ鈍化)の勢いが決して確実でないことを示唆している」と述べ、現在の高インフレを過去のものとするためには「金融政策を一段と引き締め、より長期にわたり維持することが必要になる可能性が高い」との見方を示した。
デイリー氏の見解はFRB幹部と一致している場合が多く、FRB当局者が昨年12月に示した見通し(5.1%)を上回る水準まで金利を引き上げるとの見方が高まる可能性がある。
同氏は3月21─22日の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅や金利のピークについては見解を示さなかった。
ただ、足元の根強い高インフレについてだけでなく、米製造業の国内回帰や労働市場の逼迫など今後しばらくインフレを加速させかねない一連の新たな圧力について、FRBが直面する厳しい状況に言及した。
企業が低炭素エネルギーへの移行に伴うコストを顧客に転嫁することで物価上昇圧力が一段と高まる可能性も指摘した。
また、今のところ証拠は見られないものの、国民の間でインフレ心理が定着し、FRBのインフレ対応が一層難しくなる可能性を特に注視していると述べた。
「FRBの責務達成には時間とより広い視野が必要だ」とし、「政策立案者としてわれわれはリアルタイムで変化する経済に対応し、将来の経済の姿に備える必要がある」と語った。
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