- 2023/04/20 掲載
モルガンS・ドイツ銀などが英利上げ予想引き上げ、CPIなど受け
英国立統計局(ONS)が18日に発表した2022年12月─23年2月の賃金は前年比5.9%増加。ロイターがまとめたエコノミストの予想(5.1%増)を大きく上回った。
同じくONSが19日発表した3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比10.1%上昇し、伸び率は前月の10.4%から縮小したが予想は上回り、引き続き2桁台となった。
こうした指標を受け、モルガン・スタンレーのアナリストは、イングランド銀行(英中央銀行)が5月に0.25%ポイントの利上げを実施すると予想。「6月にも利上げが行われる可能性がある」とした。
従来は5月の金利据え置きを予想していた。
バンク・オブ・アメリカ、BNPパリバ、RBCキャピタル・マーケッツの3社も英中銀が5月に0.25%ポイントの利上げを決定するとの見通しを示した。従来は据え置きを見込んでいた。
ドイツ銀行は、英中銀がさらに2回の利上げを行うと想定。6月のターミナルレート(政策金利の最終到達点)予想を4.75%に引き上げた。
バンク・オブ・アメリカのターミナルレート予想は4.5%。
ドイツ銀行のシニアエコノミスト、サンジェイ・ラジャ氏は「重要なのは、われわれのターミナルレート予想に対するリスクが現在、上方に偏っているということだ」と述べた。
先物市場では、英中銀が5月11日の次回の金融政策委員会(MPC)で0.25%ポイントの利上げを決定するとの見方を完全に織り込んでいる。18日はこの確率が80%だった。また政策金利が9月までに5%でピークを付けるとみられている。
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