ＥＣＢの利上げ効果、浸透に通常より時間かかる＝シュナーベル氏

[フランクフルト ７日 ロイター] - 欧州中央銀行（ＥＣＢ）のシュナーベル専務理事は利上げの影響が実体経済に表れるまでの期間は通常よりも長く、効果はより小さい可能性があるとの見解を明らかにした。

ベルギー紙De Tijdが７日、インタビュー記事を掲載した。

シュナーベル氏は「現在の労働者不足を踏まえると、金融政策の波及効果は通常より弱い可能性がある」と述べた。

また固定金利のローンが普及し条件が数年ごとに見直されるため、金融引き締めの影響が表れるまでに以前より時間がかかるかもしれないと指摘した。

「インフレの持続に関する不確実性が高い」とし、措置が不十分なことのコストはやり過ぎるコストよりも大きいと述べた。

もし政策が十分に強力でなければ高インフレが定着し、インフレと戦うためのコストはより高くなると警告した。

基調インフレ率は最近低下しているが、シュナーベル氏はピークを迎えたとしても「勝利宣言するには十分ではない」とし、物価上昇率が２％に低下するというより説得力のある証拠を求めていると語った。

ＥＣＢの経済見通しについて、推計値は精度が不十分で誤解を招くとの立場を示した。