- 2023/06/07 掲載
第1四半期豪実質GDP、1年半ぶり低い伸び 物価・金利上昇響く
[シドニー 7日 ロイター] - オーストラリア統計局が7日発表した第1・四半期の実質国内総生産(GDP)は1年半ぶりの低い伸びとなった。物価高と金利上昇により個人消費が打撃を受けた。景気は今後さらに減速する兆しが示されている。
GDPは前期比0.2%増で、伸び率は昨年第4・四半期の0.5%から鈍化し、市場予想の0.3%を下回った。
前年比では2.3%増加。こちらも市場予想の2.4%増に届かなかった。
統計では国内物価の伸びが1.1%と前期の1.4%から鈍化した。また、家計所得に占める貯蓄の割合は3.7%と2008年以来の低水準に落ち込み、生活コスト高や住宅ローン金利上昇に対処するため消費者が自動車などの裁量的支出を削減していることが浮き彫りになった。
家計消費はわずか0.2%の増加にとどまり、GDPへの寄与度は0.1%ポイントだった。必需品とサービスへの支出が主な要因だった。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は物価上昇圧力を抑制するため、昨年5月以降400ベーシスポイント(bp)の利上げを実施。政策金利は11年ぶり高水準の4.1%に達しているが、追加引き締めが必要になる可能性を示唆している。
経済全体の労働コストを示す指標である雇用者報酬は第1・四半期に2.4%増加し、前期の2.0%増から伸びが加速した。政策当局者の懸念材料となりそうだ。
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