- 2023/06/16 掲載
NY市場サマリー(15日)ユーロ対円で15年ぶり高値、株上昇
<為替> ユーロが上昇し、対円で15年ぶり高値、対ドルで5週間ぶり高値を付けた。欧州中央銀行(ECB)が8会合連続で利上げを行い、さらなる引き締めを示唆したことを受けた。
ECBは15日の理事会で、政策金利を予想通り0.25%ポイント引き上げた。預金金利は22年ぶりの高水準となった。
ユーロ/ドルは一時1.0952ドルと5週間ぶりの高値をつけた。終盤は1.1%高の1.0948ドルとなった。
対円では1.2%上昇し153.52円。一時、2008年9月以来の高値となる153.68円を記録した。
ドル指数は102.11。序盤には5週間ぶりの安値となる102.08まで下落した。
<債券> この日発表の一連の米経済指標の内容を精査すると同時に、前日の米連邦準備理事会(FRB)の決定の影響を見極めようとする動きの中、国債利回りが低下した。
この日発表の米経済指標では、5月の小売売上高(季節調整済み)が前月比0.3%増と、予想外のプラスとなった。一方、6月10日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週から横ばいとなり、労働市場はおおむね底堅く推移しているものの、周辺でほころびが出初めている可能性が示唆された。
米10年債利回りは7.4ベーシスポイント(bp)低下の3.724%。1日の低下としては5月30日以来の大きさとなる見通し。
30年債利回りは3.4bp低下の3.847%。
2年債利回りは6.9bp低下の4.638%。2年債と10年債の利回り格差はマイナス91.6bp。前日はマイナス95.53bpに拡大していた。
<株式> S&P総合500種とナスダック総合が終値で1年2カ月ぶり高値を更新した。インフレ圧力の緩和などを示す一連の米指標が好感され、年内の追加利上げへの懸念が和らいだ。
米国債利回りの低下を受けて高PER(株価収益率)のアップルとマイクロソフトがそれぞれ1.1%と3.2%上昇し、2021年11月に記録した過去最高値を更新した。
この日は景気敏感株を含め幅広い銘柄が買われ、S&Pの主要11セクター全て上昇した。
小売大手クローガーは2.7%下落。第1・四半期売上高が予想を下回った。
百貨店大手コールズは2.7%上昇。TDカウエンが投資判断を「マーケットパフォーム」から「アウトパフォーム」に引き上げたことを受けて買われた。
<金先物> 小幅続伸。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に大幅安となったものの、米金利とドル指数が低下に転じたことを手掛かりに買い戻しが入った。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比1.80ドル(0.09%)高の1オンス=1970.70ドル。
NY貴金属:
<米原油先物> 中国の旺盛なエネルギー需要を示す統計内容やドル下落に伴う割安感などを好感して買いが膨らみ、大幅反発した。米国産標準油種WTIの中心限月7月物の清算値(終値に相当)は、前日比2.35ドル(3.44%)高の1バレル=70.62ドル。これは中心限月の清算値ベースで1週間ぶりの高水準。8月物は2.35ドル高の70.81ドルだった。
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