- 2023/06/19 掲載
米株オプションでコール買い加速、株高乗り遅れ懸念が背景
S&P総合500種は過去1カ月間で8%近く上昇してきたのに伴って、足元ではオプションのコール(買う権利)の買いが活発化。15日のS&P総合500種のコール取引高は180万枚と過去最高に達した。
こうした取引の約3分の2は行使期限が非常に短いとはいえ、投資家が今後数週間ないし数カ月で株価が一段と上昇する可能性に備えている様子がうかがえる。
トレード・アラートのデータによると、S&P総合500種のコールに対するプット(売る権利)の比率の1カ月移動平均は少なくともこの4年で最も高くなっている。
またサスケハナの分析からは、コールに対する需要の強さの指標(スキュー)も著しく跳ね上がり、過去2カ月は2年ぶりの低さだったiシェアーズ・ラッセル2000ETFの90日スキューが逆に2年ぶりの高水準に達したことが分かる。
サスケハナのストラテジスト、クリストファー・ジェイコブソン氏は、株を買うのをためらいつつも株高が続いてチャンスを逃すのを恐れている一定数の投資家が存在することが読み取れると指摘した。
オプション分析サービス会社スポットガンマのブレント・コチュバ氏は、コール買いの強まりは株高自体を加速させる要因にもなっていると話す。トレーダーがコールを購入すると、マーケットメーカーやディーラーはポジションを均衡させるためにその裏付けとなる個別銘柄や指数を買わざるを得なくなるからだという。
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