- 2023/06/21 掲載
午後3時のドルは小幅高141円後半、米金利や日経平均の上昇で
(本文1段落目の表記を一部修正しました。)
[東京 21日 ロイター] - ドルは前日のニューヨーク市場終盤(141.44/47円)から小幅に上昇し、午後3時時点は141.71/73円付近で取引されている。米金利が時間外取引で上昇したことに加え、日本株が買われてクロス円を中心に円安圧力が強まり、堅調に推移した。
東京時間のドルは売りが優勢となった海外市場の流れを引き継ぎ、早朝に一時141.29円付近まで軟化した。しかし、仲値にかけて実需の買いが活発化。さらに時間外取引で米2年債利回りや米10年債利回りが小幅に上昇したことがドルを支えた。
その後は日経平均株価の上昇とともにリスク選好地合いが強まると、円を売ってドルを買われ、ドルは141円後半まで値を上げた。
楽天証券のFXディーリング部、荒地潤氏は「買い遅れている市場参加者が多いとみられ、ドル/円は下がれば買いが入りやすい」と指摘。「全体的にはドル高に対する警戒感が出てきている」としつつも、日米金融政策の方向性の違いもあり、「ドル/円の調整はもう少し先になりそうだ」との見方を示す。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を控え、市場は様子見姿勢を強めつつある。FRBは先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内2回の利上げを示唆したが、「市場は年内1回の利上げに踏み切るとの見方にとどまっており、これを修正するような発言が出てくるか注目だ」と、上田東短フォレックスの阪井勇蔵・営業企画室室長は話す。
英ポンド/円は180円後半。日本時間午後3時に発表された5月の英消費者物価指数(CPI)は前年比8.7%上昇、前月比0.7%上昇と、いずれも市場予想(8.4%、0.5%)を上回った。これを受けて、一時181円半ばまで上昇した。
ロイターが6月12─14日にエコノミスト64人を対象に実施した調査では、全員が22日の会合で0.25%の追加利上げを予想すると回答した。しかし、英国のインフレ率は主要7カ国(G7)中で最も高い水準が続いており、0.5%の大幅利上げも排除しきれないと警戒する見方が出ている。
オフショア人民元は対ドルで一時7.2元台と7カ月ぶり安値をつけた。中国が前日に実施した金利の引き下げが予想より小幅となったこと受けて、売り圧力が継続した。「『質の高い成長』を目指す当局が、今後の政策金利引き下げや地方債の発行増額、環境対応車の購入補助金などをどう打ち出してくるかが注目」(外銀)だという。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 141.71/73 1.0910/14 154.63/67
午前9時現在 141.33/35 1.0918/22 154.32/36
NY午後5時 141.44/47 1.0916/20 154.42/46
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