- 2023/06/30 掲載
鉱工業生産5月は前月比1.6%低下、自動車減産で4カ月ぶりマイナス
[東京 30日 ロイター] - 経済産業省が30日公表した5月の鉱工業生産指数速報は、前月比1.6%低下だった。自動車の減産などで、4カ月ぶりのマイナスとなった。ロイター集計民間予測は1.0%低下だった。基調判断は「緩やかな持ち直しの動き」で据え置いた。
業種別の前月比では自動車工業が8.9%、電気・情報通信機械が4.4%、無機・有機化学が4.6%、それぞれ減産となった。自動車工業はこれまでの回復の反動に加えブレーキに利用される半導体など部材不足が響いた。
一方、半導体製造装置などの生産用機械は前月比3.6%、自動車以外の輸送用機械(航空機用発動部品など)も同3.6%増産となった。緩やかながら航空機需要が回復しているという。
企業の生産計画に基づく生産予測指数は、6月が前月比5.6%上昇、7月が同0.6%低下。同指数は上振れる傾向があり、これを補正した試算値は6月が前月比3.4%の上昇となっている。
企業の生産マインドは「依然弱気だが改善傾向」と経産省ではみている。同時に海外景気の下振れリスクには注視が必要としている。
鉱工業生産指数は4月確報から基準値が2015年から2020年に切り替わっている。
(竹本能文 編集:田中志保)
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