- 2023/07/07 掲載
午後3時のドルは下落143円半ば、株安で円買い戻し 米雇用統計待ち
ドルは仲値にかけては国内輸入企業による買いが入り、144円前半まで上昇。ただ、イベントを控えて「市場参加者の様子見ムードが強く、特段の方向感は出なかった」(国内銀の為替営業担当)という。
その後は日経平均株価の一段安を背景に、クロス円を中心に円の買い戻しが入ったほか、週末を控えた利益確定売りの動きも加わり、ドルは一時143円半ばまで軟化した。
上田東短フォレックスの営業企画室室長、阪井勇蔵氏は「株価もドル/円も買い疲れの印象。短期的には、いったん過熱感を冷やすため調整局面となっているようだ」とみる。
今夜発表される6月の米雇用統計に市場の関心が集まっている。堅調な結果となれば「前日のADP雇用報告発表後の高値が144円65銭付近だったので、同水準までは上昇する可能性がある」(SMBC信託銀行の投資調査部、合澤史登氏)との声が聞かれる。
一方、りそな銀行の総合資金部市場トレーディング室、田中春菜氏は「仮に予想を上回る様な内容になったとしても、リスク資産の動向次第では、ドル高一辺倒とはならず、いってこいの動きとなる可能性がある」と指摘する。
足元のドルは20日移動平均線(142.86円付近)を上回っていることが支えになっている一方、日足の一目均衡表・転換線(144.18円付近)を下抜けたことから、上値の重さが意識されている。
みずほ銀行のチーフマーケットストラテジスト、鈴木健吾氏は「米国の年内2回の利上げ織り込みが一段と進めば、金利上昇に伴い、145円を再び試す可能性はある」と指摘。ただ、今後の米経済指標で「物価の再加速が示されず、インフレの鈍化ペースが緩やかであれば、高金利の長期化が意識される。米金利の上昇余地も乏しいとみられ、ドルは伸び悩んでくる」との見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 143.56/58 1.0885/89 156.29/33
午前9時現在 143.96/98 1.0888/92 156.76/80
NY午後5時 144.06/09 1.0887/91 156.87/91
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